黒澤明監督の「影武者」「乱」などで知られる個性派俳優の隆大介が11日に頭蓋（ずがい）内出血のため亡くなっていたことが22日分かった。64歳だった。
1975年に仲代達矢、宮崎恭子夫妻が始めた俳優育成の「無名塾」に1977 年に１期生として入塾（ちなみに役所広司は2期生）。
無名塾で研さんを積んだのち、1980年には黒澤作品の名作「影武者」で織田信長を演じ、ブルーリボン賞新人賞を受賞。以降、ＮＨＫ大河ドラマには「峠の群像」（1982年）など４作品に出演。
「影武者」では織田信長を演じた。
個性派俳優として数多くの映画、ドラマに出演した。2015年には撮影のために台湾を訪れた際、酔っ払った状態で空港職員に暴力をふるう事件を起こしたが、反省し2018年に俳優活動を再開。
関係者は「情熱的でかつ、普段は寡黙な人でした。仲代さんと黒澤さんを恩人だとよく話していた」と悼む。趣味は黒澤映画研究。日本の映画史に足跡を残した名脇役が静かに人生の幕を下ろした。
最近では、2019年12月に撮影を終えていた映画「信玄の父～信虎～」（金子修介監督）がコロナ禍で公開が今秋に延期されていた介が、これが遺作となった。また海外の連続ドラマや主演映画が決まり、撮影を控えていたところだったという。
ご冥福をお祈りいたします。
