是枝監督は、2001年に「DISTANCE/ディスタンス」で、同映画祭コンペ部門に初出品。2度目の出品となった2004年の「誰も知らない」で、柳楽優弥(やぐらゆうや)に史上最年少の男優賞獲得をもたらした。2013年に福山雅治が主演の「そして父になる」で審査員賞を受賞。今回は「海街diary」(2015)から3年ぶり、5回目のコンペ出品となり、ついに最高賞の栄誉に輝いた。”5度目の正直”。
日本人のカンヌ映画祭パルムドール(最高賞)受賞リスト | |||
年度 | 監督 | 作品 | 主な出演 |
1953 | 衣笠貞之助 | 地獄門 | 長谷川一夫、京マチ子 |
1980 | 黒澤明 | 影武者 | 仲代達矢 |
1983 | 今村昌平 | 楢山節考 | 緒形拳、坂本スミ子 |
1997 | 今村昌平 | うなぎ | 役所広司 |
2018 | 是枝裕和 | 万引き家族 |
ステージに上がった是枝監督は感無量の表情。
「さすがに足が震えています。この場にいられることが本当に幸せです。この映画祭からは勇気をもらえます。映画を作り続ける勇気をもらえます。対立する人々がつながれるのではないかと希望をもらえます。その勇気と希望を、一足先に帰ったスタッフ・キャストたち、これからここを目指す若い監督たちとも分かち合いたいと思います」と語ると、審査員たちと笑顔で握手を交わしていた。
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是枝監督が「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」という渾身作。
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