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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「はたらく細胞」(武内英樹監督、2024)無数の細胞の活動を実写化。

映画「はたらく細胞」(武内英樹監督、2024)は人間の体内の細胞たちを擬人化したところが斬新な設定がユニークで見どころだった。最終興行収入63億円を突破し、ワーナー邦画史上歴代1位の興収となった。武内英樹監督作品としては、これまで最高興収だった「テルマエ・ロマエ」(2012/59億8000万円)の記録を更新した。

テレビアニメ化もされた同名漫画を実写映画化。エスカレーターなどに密集した膨大な数の細胞の動きなど見たこともないような映像に圧倒される。

ある人間親子の体内世界ではたらく細胞たちの活躍と、その親子を中心とする人間世界のドラマを並行して描いている。

映画は、人間の体内には37兆個もの細胞が存在し、酸素を運ぶ赤血球や細菌と戦う白血球など無数の細胞たちが、人間の健康を守るため日夜はたらいている…というナレーションでスタート。

                                    「パパ、食べものには注意してね!」

高校生の漆崎日胡(うるしざき・にこ、芦田愛菜)は、父の茂(阿部サダヲ)と2人暮らし。健康的な生活習慣を送る日胡の体内の細胞たちはいつも楽しくはたらいているが、不規則・不摂生な茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちが不満を訴えている。

そんな中、彼らの体内への侵入を狙う病原体が動き始め、細胞たちの戦いが幕を開ける。

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実写化された本作は、赤血球(AE3803/永野芽郁)と白血球(U‑1146/佐藤健)を中心に展開。

外部から侵入した肺炎球菌スギ花粉インフルエンザ菌食中毒などさまざまな病原体・アレルゲンと、免疫細胞たち(マクロファージ、NK細胞、キラーT細胞、血小板など)が体内で“24時間365日”戦う姿を描いている。

日常生活パート(高校生・漆崎日胡と父・漆崎茂)と細胞世界が交錯しながら展開し、赤血球が迷子になったり、白血球が血まみれで細菌を撃退したりと、コミカルな中にも、感動と学びが詰まっている。

撮影は、2023年4月から6月にかけて、和歌山県和歌山市ポルトヨーロッパ)、群馬県前橋市太田市(群馬フラワーパーク、ロイヤルチェスター前橋など)、茨城県大洗町(大洗シーサイドステーション)などで行われた。

制作費は約4.5億円、P&A費(宣伝広告費)が約3億円で、興収の損益分岐ラインと言われる約19億円を軽く突破して大ヒットとなった。

監督は「翔んで埼玉」「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹。アクション演出は「るろうに剣心」シリーズの大内貴仁が担当した。「るろうに剣心」で主演した佐藤健にとっては、アクションもお手の物というわけ。白血球で白塗りのため顔はわからないが。

現実の親子の日常(移植手術、不摂生など)を細胞の活動面から見せるが、生死にも関わる運動や活動がまるで戦場のように描かれる。漆崎茂(阿部サダヲ)が車を移動中に渋滞に巻き込まれて、次のSA(サービスエリア)までトイレが間に合うかといったスリリングな展開?(笑)も笑わせる。

ベッドに横たわっている日胡(芦田愛菜)を笑わせようと父親と武田が部屋の外から画用紙に書いた励ましのメッセージを伝えるが、芦田愛菜の、よく言われた泣きの演技、涙目の演技がさすが(笑)。

<主要キャスト>
■赤血球:永野芽郁…赤血球AE3803として、血液循環により酸素を体内に届け、二酸化炭素を肺に運搬する役割を担う。
■白血球(好中球):佐藤健…白血球U‑1146として、外部から体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する役割を持つ。運動神経がいい。
■漆崎日胡(にこ):芦田愛菜…健康でまじめな高校生。母を早くに亡くして父と二人暮らし。父の健康に気遣う。
■漆崎茂:阿部サダヲ…日胡の父。酒、たばこ、ジャンクフード好きで不規則不摂生に日々を過ごす。
■キラーT細胞:山本耕史…リンパ球の一種。強力な殺傷能力を持つ免疫細胞の主力部隊。
■NK細胞:仲里依紗…NK(ナチュラル・キラー)の名前の通り、生まれついての殺し屋。がん細胞やウイルス感染細胞などの異物を見つけ次第、単独で攻撃の先陣を切る。
■マクロファージ:松本若菜…免疫細胞の一つ。細菌などの異物を捕らえて殺し、抗原や免疫情報を見つけ出す。死んだ細胞や細菌を片付けて、細菌感染を防ぐ役割も有している。
■血小板:イカ・ピュ…赤血球・白血球と同じく血液中の有形成分の一つ。血管が損傷した時に集合し、傷口をふさいで止血する。他の細胞よりもサイズが小さい。
■ヘルパーT細胞:染谷将太…細菌などの外敵侵入、敵の情報をもとに、的確に攻撃できるように戦略を決める司令官。

■”新米”赤血球:板垣李光人…ブラックな体内環境ではたらく赤血球の一員。体内の各器官に日々酸素を届けるため奮闘する。
■”先輩”赤血球:加藤諒…ブラックな環境内で新米赤血球を指導する頼れる存在。
■武田新:加藤清史郎…漆崎日胡が想いを寄せる憧れの先輩。

 赤血球の先輩と後輩。

■肝細胞:深田恭子…肝臓の70~80%を構成する細胞として、物質の代謝や解毒をこなす。
■肺炎球菌:片岡愛之助…肺炎などを引き起こす、毒性の強い細菌。
■化膿レンサ球菌:新納慎也咽頭、消火器、皮膚などに生息する、ありふれた常在菌の一種だが多様な疾患の原因となることがある。


黄色ブドウ球菌小沢真珠…皮膚や毛穴などに常在し、毒性が高く創傷部などから体内に侵入、表皮感染症や食中毒、肺炎、腱鞘炎、敗血症などを引き起こす細菌。


■????:FukaseSEKAI NO OWARI)…謎に包まれた、細胞たちの最強の敵。

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原作:清水茜はたらく細胞」(講談社月刊少年シリウス」所載)
原田重光・初嘉屋一生・清水茜はたらく細胞BLACK』(講談社「モーニング」所載)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
音楽:Face 2 fAKE
製作:映画「はたらく細胞」製作委員会
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:ワーナー・ブラザース映画

Netflixで配信中。

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