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<span itemprop="headline">映画「娚(おとこ)の一生」(2015)</span>


娚の一生」(2015年2月公開)を見た。
」という文字は、作家は「おとこ」とよませているが、普通は「めおと」すなわち夫婦という意味を持つようだ。

漫画家・西炯子(にし・けいこ)のベストセラーコミックを実写映画化した大人のラブストーリー。豊川悦司榮倉奈々のW主演だが、ゲスト的な出演で、安藤サクラ向井理なども登場する。

この映画の豊川悦司扮する大学教授のキャラは、強引で自分中心な男なのだが、だんだん納得させられてしまう不思議な雰囲気がある。





主人公のつぐみ(榮倉奈々)が、強引で気に入らない年の離れたおっさん教授(豊川悦司)か、「妻と離婚が成立したから結婚してくれ」とやってきた若くてイケメンの元カレ・中川(向井理)のどちらをえらぶか、というラスト。つぐみは・・・。

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キャリアウーマンとして仕事に忙殺されながら、心が締め付けられるような恋愛をしていた堂薗つぐみ(榮倉奈々)は、祖母が亡くなった後に東京から田舎の一軒家に引っ越してくる。

そこへ彼女の祖母を慕っていたという大学教授・海江田醇(豊川悦司)が現れ、強引につぐみの家に住み込むようになる。当初は親子ほども年の離れた海江田のアプローチに困惑するつぐみだったが、少しずつ距離が近くなっていく。

月刊フラワーズ」掲載の西炯子(にし・けいこ)のベストセラーコミックを実写映画化した大人のラブストーリー。過去を引きずり幸せをつかめずにいるキャリアウーマンと、恋愛を拒んできた50代の大学教授が出会い、奇妙な共同生活を通じて心を通わせていく。

才色兼備だが不器用なヒロインに榮倉奈々、50歳を過ぎても独身のままでいるモテ男に豊川悦司。主演の二人とは、それぞれ「余命1ヶ月の花嫁」と「やわらかい生活」でタッグを組んだ廣木隆一監督がメガホンを取った。


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主役の二人と、葬式の時の親戚一同、地元の幼馴染、つぐみの女友達、元カレ、置き去りにされた子供などで、登場人物は多くはない。


親戚の前で結婚宣言をしたり、「練習や思って僕と恋愛してみなさい」と関西弁でつぐみを口説く図々しい豊川悦司のキャラがうまくマッチしている。


つぐみが紛失したネックレスを悪天候でもスーツ姿で一生懸命探したり、祖母にお金を借りていた女性(岩佐真悠子)の息子・まことに対して「食事の時はテレビを消せ。出された食べ物はみんな食べるんや!」と注意するなど、豊川悦司の図々しい性格とのギャップのある中年男を見事に演じていた。



映画そのものはとくに事件が起きるわけではなく淡々と描かれるが、予告編で話題になったトヨエツ(豊川悦司)の”足キス”、背中を蹴るシーン(誰かと誰かの2度ある)は、見どころか。

予告編でハイライトシーンを全部見せられてしまうと、見た気分になってしまうことがあるが、こうした日常を淡々と描いた映画は、セリフのおもしろさがあちこちにある。

■角島大学の哲学の教授である海江田醇(豊川悦司)が夏休みでしばらく留守にして学校に戻ると、秘書の女性(美波)から、「女子学生から”私信”らしきものがたくさん来ていますよ。モテモテですね。カレセンですね」というのだ。

海江田が「カレセンって?」と聞き返すと、「枯れた男が好きだという女の子たちです」「ボクは枯れてへんよ」「もちろんです」といった会話。「もちろんです」は、この秘書も好意を寄せていることを示すものか。

■海江田が、つぐみに「キミはそこそこキレイやし、美容院へ行かへんの。女子学生いっぱい見ているんで」というと、落ち込んでいるつぐみは「死にたい」。海江田はお構いなしに「どないして死ぬん」。「木から飛び降りて死にたい」とつぐみ。「飛び降りるんやったら、この中に入って」と大きなビニール袋を差し出す。「片付けるのがたいへんやから」。

■つぐみの友人・秋本岬(安藤サクラ)が、つぐみと海江田と3人で食事中に、海江田に聞く。「奥さんがいるんでしょ」「いません」「別れたとか」と食い下がると「一度も結婚した事ないんですけど。独身です。なんなら、戸籍謄本をコピーしてお渡ししましょうか」「それには及びません」

海江田姓の女性の名前で、手紙が届き、「家族のもとへ帰る」という海江田に、「戸籍を見るまではわからない」「やはり奥さんがいたのか」「姉だ」といった会話となる。

■5歳の置き去りにされた子供・まことのセリフ。「おじちゃんとおばちゃんは夫婦?」に「そうや」という海江田。「いやそうじゃない」というつぐみ。子供は「じゃあ、まだ○○○○はしてないの?」にはぶっ飛ぶが「おっぱいは見てるで」と海江田。

海江田は、まことに向かって「ただでご飯食べてんやから働かんといかん」と薪割りを運ばせる。まことが、蒸発していた母親が戻ってきて引き取られることになるが、海江田の宛先を書いたはがきの束を渡し、うらに書いて送り返しなさい、というと「文字書けません」とまこと。「じゃあ、元気やったら、大きな○(マル)を書け!」というのがなかなかいい(笑)。

■教えられた先生に好意を持っていた海江田だったが、つぐみはその孫。
親戚の面々に改めて挨拶する海江田は「相手が、先生の孫だったですが、恋なんで仕方がありませんでした」。

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