武井咲(えみ)が「女・半沢直樹」と言われている痛快ドラマが「エイジハラスメント」だ。初回が9%プラスの視聴率と微妙だったが、面白さはうなぎのぼり。内館牧子が、「10年ぶりの連ドラ」として、原作をドラマ用にアレンジした。(内館は「この10年は、相撲に集中=横綱審議委員=したという。)
7月期ドラマ(7-9月)も3分の1程度が終わり、視聴率だけで見れば、初回から第3話(一部第4話)まで、二ケタ(10%)以上のドラマは「花咲舞が黙ってない」だけで、昨年の実績があり安定感を見せている。
主人公の女性が、最後に理不尽な人間をやりこめるという”痛快・爽快感”をもたらすという点で、「花咲舞」と同様あるいはそれ以上なのが、「エイジハラスメント」だ。
「エイジハラスメント」は、あの「半沢直樹」にも匹敵するほどの、天下一品の面白さだ。ただ、入社4ヶ月目の新入社員が、上司にキレるなんてありえない、という声もあることは確か。そこはドラマということで・・・。
内館牧子原作の小説の設定を変えて、一流商社の20代の新入社員、武井咲と40代の女性課長、稲森いずみを軸に展開。上司、先輩、同僚らとの間で繰り広げられるセクハラ、パワハラ、モラハラ、そしてエイハラ(年齢差別)の実態を容赦なく、テンポよく描いている。
武井咲が配属されたのは繊維部門という希望の意に反して総務。そこでは彼女が併せ持つ「意欲、能力、向上心」と「若さと美貌」が、かえって嫉妬、いやがらせ、ハラスメントの標的となる。
稲森いずみもまた、意に反して総務の課長職となり、微妙な立場に。
「ハラスメントのデパート」である竹中直人・部長や、語尾に「なんちゃって」と付ければ冗談ですませられるとばかりによくぞこれだけ言えるもんだとあきれるほど○○ハラ発言を繰り返すお調子者の吹越満・部次長をはじめ、ハラスメントのてんこ盛り。セリフの多くがグサリ、ブスリと突き刺さる。
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第4話:
社内のすべての雑用に対応する総務課だが、常務の発案ということで、さらに仕事が増えてくる。総務課に「ひとまず総務」という名で、社内の人間が困った時や、どこに相談すればいいのか分からない時の問い合わせ専用電話が新設されることになったのだ。寝耳に水の雑用増加に、総務課のメンバーは当然のごとく後ろ向き・・・。結局、いちばん下っ端の英美里(武井咲)がこの専用電話のリーダーに任命されてしまう。
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その「ひとまず総務」にさっそく電話がかかってきた。新しく繊維一課長になった小田みどり(森口瑤子)のデスクまで来て、着任手続きをしろというのだ。
本来はみどりの方から総務課に足を運んで手続きを行う決まりなのだが、英美里は仕方なく百合子(稲森いずみ)とともに繊維一課へと出向く。実はこの新課長、海外勤務も長く、成果主義のやり手女性。仕事が抜群にできる半面、やたらと気も強い・・・。百合子にも見下すような言葉を、ずけずけと投げかける始末だ。もちろん直属の部下にも容赦がなく、着任早々に「総合職も一般職も給料分、しっかりと働いてもらう」と宣言。
やがて、あけみたちが「ひとまず総務」に、みどりの一般職に対するパワハラやモラハラに耐えられないと訴えてきた。憤る2人の言い分にどうも納得のできない英美里。だが、“一般職 vs. 総合職”の戦いは過熱の一途をたどり、遂には“警察沙汰にもなりかねない事件”が勃発する・・・!
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外国帰りで、課長に就任した小田みどり(森口瑤子(ようこ))のやり手ぶりが強烈だ。上から目線の高圧的な言葉もそうだが、徹底した合理主義、無駄の排除、主人公の英美里(武井咲)も、言葉遣いは別にしても小田の言い分に共感してしまうほど。
見逃した人には、絶対のおススメ!(笑)。
役所広司のCMではないが「騙されたと思って見てください(笑)」だ。
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同じ日の「探偵の探偵」は、「エイジハラスメント」を見て痛快気分になったあと、落ち込むような暗い話なので、今回で打ち止め(中止)。
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