この映画は、映像面で新しい試みを行なっていますね。
はじめから画面が真ん中で二分割。左右で、男女が会話をしているのだが、左右両画面が、つなぎ
合わされているのですね。男女の意識のギャップをあらわしているのか。
また、同じシーンでも、二画面で別な角度から男女を写し、立体的に表情をながめるところなど
少し新鮮に感じます。
実は、昨日「Gガール」最終日だったので、見ようと思ったら、最終回が6時10分では、無理。
間に合うのは何かないかと思ったら7時30分(銀座シネスイッチ)があり、見ることに。
劇場に着くと「本日、レディース・デー」(ありゃ~!)。
男一人、入り口の切符の係りの男の人に「(男で入っても)いいですか?」と聞いてしまいましたよ。
まず、聞く人もいないでしょう(爆)。
「カンバセーションズ」全編に流れるのは、フランスの音楽。
登場人物は、ほぼ二人。男も女もともに38歳。微妙な年齢ですね。
映画の宣伝文句にもあったが、女はとくにスタイルよしというのでもなく
(ちょっと、おなかのあたりに、脂肪が・・・それはともかく)疲れている
雰囲気がよく出ています。タバコを吸い、旦那(医者)と子供もいるが、
ウエディング・パーティに参加して、昔のボーイフレンドに会って・・・。
男のほうは、バツイチで、いまは「大学をでたばかりの22、23歳のステディの子がいる」
まあプレイボーイのたぐい。
原題はConversations with other womenで、ほとんど二人の会話に終始した
映画です。女性が「ファ○○」という言葉を何回も口にするが、別に男と
関係を持っても、なんら心の隙間は埋まらない、何なんだろうという感じですね。
面白いのは、ひとつホテルの部屋で過ごすことになるが、携帯電話の機種が
色、形が一緒で、旦那から奥さんにかかってきた電話をうっかり男がとってしまうあたり。
女は、なんだかんだと言い訳をするが・・・。
「(男に対して)あなたのおかげで、私もうそをつくのがうまい人間になってしまった」など、
全体に誇張もなく、淡々とした会話の流れが、リアル。
メグ&クリステルのラブ・コメの名作「恋人たちの予感」も恋人なのか、友達なのか
あいまいだったが、この映画も、10年以上前に付き合っていたのに、再会しても
あいまい(爆)。
終わり方も、「あれれ」といった印象で、少し余韻を残しておしまい。
いいとも、悪いともいえない映画ですが・・・映画館で見るほどではないと
(DVDで十分)思いましたね。★ひとつ。