fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「(500)日のサマー」(2009)</span>



タイトルだけは有名な「(500)日のサマー」(2009)を見た。
主人公は、現在上映中の「ザ・ウォーク」で主演を演じているジョセフ・ゴードン=レヴィット

タイトルにはなかなかの意味が含まれている。
サマーというのは女性の名前だが、夏の意味も兼ねている。
(  )となっているのは、主人公がサマーと過ごした500日間ということで、映画は、(   )内に、数字が(188)だったり(4)だったり、XX日(目)という数字が入り、400日目から、30日目といったように時間軸ではなく、バラバラに映し出されていく。




        音楽の趣味も一致したが、「友達以上」にはなれなかった二人。

そのときどきの主人公の表情が陽気で物事がうまくいっているときだったり、逆にうまくいかず落ち込んだり、めまぐるしく変わるが、男と女がまったく正反対の恋愛観を持つ恋模様がコメディタッチで描かれるブコメ。恋した女性に振り回される繊細な青年のリアルな心情を、カラフルな映像やポップミュージックとともに映し出す。

・・・
グリーティングカードの会社に勤めるライター、トム・ハンセン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が、初めてサマー・フィン(ズーイー・デシャネル)に会ったのは、会社のボスが新しいアシスタントとして彼女を紹介した時だった。それがサマーとの1日目。

トムは一目で恋に落ちた。4日目。エレベーターの中でトムのヘッドフォンから漏れる音を聴いたことから、次第に会話を交わすようになる二人。

28日目。カラオケパーティの席で、トムはサマーに恋人がいないことを知るが、彼女は愛を信じていなかった。しかし、サマーは「友達になって」とトムにキスをする。

34日目。二人は一緒にIKEAへ行き、展示されているソファに並んで腰かけたり、ベッドに寝そべったりして新婚夫婦ごっこを楽しんだ。「真剣につきあう気はない」と言うサマーに、トムは「気楽な関係でいい」と答える。

109日目。サマーが初めて自分の部屋にトムを招き入れ、トムは、二人の間を隔てる壁が一気に低くなった気がした。

259日目。バーでサマーに言い寄る男をトムが殴ったら、逆にやり返されてしまう。「二度とこんなことをしないで」と怒るサマー。二人の間に埋められない溝があることは確かだった。

しばらくして、トムはサマーが会社を辞めたことを知る。
悪友のポール(マシュー・グレイ・ガブラー)やマッケンジージェフリー・エアンド)の勧めに従い、新しい恋人をつくろうとするトム。

だが、トムはどうしてもサマーが忘れられない。
402日目。同僚の結婚式へ向かう電車内で、トムはサマーと一緒になり、サマーからガーデンパーティに誘われる。

408日目のパーティ当日、トムは彼女の心が自分から完全に離れてしまったことを悟る。その後、トムは会社を辞め、夢だった建築家の道へ進むべく就職活動を始める。お気に入りのベンチに座って、未来の自分を想うトム。と、そこにサマーが現れた。長かった“500日の夏”がようやく終わろうとしていた・・・(MovieWalker)。

・・・
サマーは恋人は作らない主義。恋愛観が正反対な二人だが、次第に打ち解けていき、恋人同士のようなこともするようになる。

時系列をバラバラに並べるという演出は他の映画にも比較的よくみられる。
わかりにくい場合もあるが、この映画では、関係良好時、悪化時と対比させていることによって、わかりにくさを回避させている。

また、画面を左右に二分割し、現実と理想を同時進行させるシーンもある。
左の画面は主人公の願望のような妄想の映像。右の画面では現実に起こっている映像が並ぶ。

上手くいっている時は街中がハッピーに見えるという演出。
すれ違う人すべてにハイタッチを交わし、一緒に踊りだし、アニメの鳥も登場する。
さながら、映画「モテキ」の森山未来Perfumeが踊りだすシーンのような印象だ。

この映画は一言で言えば、主人公の男が、束縛されたくない自由気ままな女性に振り回されるというもの。

束縛されたくないと言っていたサマーだったが、500日目、別の男と結婚することになったと、偶然再会したトムに告げる。初めてトムがサマーにあった時に、運命を感じたと話したことがあったが、サマーは否定した。だが、サマーが結婚することになったのは、「運命を感じた」からだという。その意味で「あなた(トム)の言うとおりだった」というのだが。逆に言えば、トムには運命を感じなかったことになる。

・・・といった男の失恋映画。
しかし、男にも春が待ち構えていたようだ。仕事に見切りをつけて退社し、新しい会社の面接会場で、同じ会社の面接に来ていた女性と言葉を交わす。「面接の終わったあとでお茶でも」と。約束があると、一旦は断った女性も、ちょっと考え直し、「OK」の意思表示。

そして、お互いに、名前だけ自己紹介。
「ぼくはトム」「私はオータム」。(1)日のオータムが始まる。のだった。

しゃれたエンディングだった。
主人公トムの年の離れた妹役には、クロエ・グレース・モレッツが扮している。
モレッツは、映画撮影時には12歳だが、兄の恋愛のアドバイスをする、なぜかませた子供だった。12歳で、男の名前が何人か出てきて、それは元カレなどというのだ。

見る人により、また男と女により、受け止め方が違ってくるような映画だ。
映画の冒頭に、この映画は、恋愛映画ではない。恋愛についての映画だというナレーションが入る。確かに、主人公の恋愛経験の少ない男が、サマーを通して、学ぶという映画であったようだ。映画の途中や最後などに、ナレーションが入る。

この映画の主演女優のズーイー・デシャネルのズーイーは、学生時代に習った英語の教科書で有名な小説「フラニーとズーイー」から名付けられたという。スカーレット・ヨハンソンのスカーレットが「風と共に去りぬ」のスカーレット(ヴィヴィアン・リー)にちなんだ名前というのは有名だが・・・。

  予告編

☆☆☆


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。