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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「南極料理人」(2009)を10数年ぶりに再見。ラーメンが食べたくなる。

      

南極料理人」(2009)を10数年ぶりに再見した。一言でいえばグルメ映画。堺雅人が主演で、極寒の南極で研究に没頭する南極越冬隊員と料理人の計8人による、まるで高校生の合宿のようなドラマ。堺雅人は、この頃の映画では脱力系の役柄が多かったように思う。

マイナス70度という極寒の地、南極が舞台だが、撮影は北海道の網走。
8人の南極観測隊がおよそ1年間、南極で生活するが、そこの料理を担当する西村(堺雅人)を中心にした話。

西村が用意する料理はどれもうまそう。

おにぎり】日本国内にいれば当たり前のおにぎりでも、いくらたっぷりなどうまそう。西村が手で、いくらのほか、たらこ、しゃけなどを具にいれて、おにぎりをつくって海苔でまくと、なんともうまそうで、隊員たちも、夢中になって食べる。

ステーキ】肉の分厚いステーキもうまそう。ナイフとフォークで肉厚ステーキが食べたくなる。

ラーメン】隊員たちの中には、自分はラーメンでできているというラーメン命の人物も。うどん粉で手打ちで麺をこねているシーンもいい。ラーメンを食べているときに、「オーロラが見えたぞ」という隊員の声があるが「そんなの知らん」というおかしさ。ラーメンのスープ、チャーシューなどを見ると、ラーメンが食べたくなる。

 


伊勢エビ】大きな伊勢エビがあると料理人が言うと「海老フライ!」の大合唱となる。料理人・西村は「(大きすぎてフライにはしにくいので)これは刺身でしょう」というが、押し切られ、大きな海老フライにするが、人気はいまいちで「やはり刺身が良かったか」。

 

                                                                                        「刺身にすればよかった」という顔

その他、フォアグラ、中華料理など。

 

日本との連絡は、黒電話でKDDを通じて呼び出す。1分740円という料金。
若い隊員川村(高良健吾)は、日本に残した彼女に電話をするが、話題もなくやり取りしてると彼女から「好きな人ができた」と電話で言われ号泣する。

川村は、国際電話を仲介したKDDのオペレーター清水さんの声が気に入り、猛烈にアタックして、その結果は…。

また、広島カープの帽子を常にかぶっている本山(生瀬勝久)が誕生日で、電話の向こう側で、「♪ハッピバースデー♪」の歌をうたう娘。娘と話した後「お母さんと代わってくれる?」と聞くと、少し間があり「話したくないって」というのが強烈(ほかの隊員たちが近くで耳をダンボにして聞いていたのが…)。

 

南極といっても、昭和基地からかなり離れた位置にあり、気温はマイナス65度。6月になると、太陽が姿を見せなくなり、一日中、闇状態になることも。

日本からの音声通信で子供たちと対話。南極には「ペンギンはいないのか?」「あざらしは?」の質問に対しての返答に窮する隊員たち。そこには生物、動物、ウイルスすら全くいない世界だったのだ。

ストーリー的には、特別な大きな事件があるわけでもなく、家族、仲間、人間関係などが淡々と描かれる。料理人だった西村は、帰国してからは「本当に自分は南極にいたのだろうか」と自問したりする。

そして、家では、南極に行く前と変わらず、テレビの前でごろ寝の生活。そこで、おならをすると、娘の「キック」に見舞われるおかしさ!(こんな描写があまりにも日常的で、おもしろい)。

おっさんは、概してどこの家でも邪魔者、粗大ゴミであるらしい(笑)。
沖田修一監督いわく「料理している姿が見たい俳優」ということで西村役にキャスティングされた堺雅人堺雅人は、本作のために何度か料理指導の教室に足を運んだという。

「中華なべの振り方や盛り付けの手順などを教わり、料理の方も手打ちのラーメンを始め、ひと通りできるようになりました」という。

【キャスト】
西村淳 :堺雅人
本山秀行(本さん):生瀬勝久
金田浩(タイチョー):きたろう
川村泰士(兄やん):高良健吾
西村みゆき(西村の妻):西田尚美
御子柴健(主任) :古舘寛治
西平亮(盆) :黒田大輔
平林雅彦(平さん) :小浜正寛
西村友花(西村の娘) :小野花梨
KDDインマルサットオペレーターの清水さん :小出早織
スズキ :宇梶剛士
船長 :嶋田久作
福田正志(ドクター) :豊原功補

【ストーリー】
1997年。海上保安庁の巡視船厨房で勤務する主計士・西村淳は、同僚隊員・スズキの代理で急遽、第38次南極地域観測隊のメンバーとして南極大陸ドームふじ基地に派遣された。

妻・みゆき、小学生の長女・友花、生まれたばかりの長男を置いての単身赴任で南極にやって来た西村の任務は、冷凍野菜や缶詰などの備蓄食料を使って、ともに越冬する隊員8名分の食事を用意することだった。

ドームふじ基地は、ほかの観測基地から遠く離れた「陸の孤島」であるうえ、標高3,810メートルに位置し、年間平均気温はマイナス54度以下であるため、ペンギンやアザラシといった動物はおろか、ウイルスさえいない壮絶な自然環境であった。

貴重な水を得るためには、毎日、外の氷を大量に削り出して溶かす「造水」作業が不可欠であり、節水は絶対的なルールだった。

基地の設備は、画像が乱れるテレビ、扉が小さくプライバシーを保てない共同トイレ、日本へ電話するのに1分740円かかるため、時間測定用の砂時計とともに使用される衛星電話など、不便を感じさせるものばかりだった。

西村は毎日の食事を工夫し、隊員のストレスを和らげるのに腐心した。

 

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