映画「メリーに首ったけ」や「チャーリーズ・エンジェル」シリーズなどの女優キャメロン・ディアスがきょう8月30日に51歳の誕生日を迎えた。女優業から事実上引退していたが、現在は家族と充実した毎日を送っているようだ。
キャメロン・ディアスが最後に映画出演したのは、9年前の2014年12月に公開されたミュージカル映画「ANNIE/アニー」。
その翌月、ミュージシャンのベンジー・マッデンと結婚すると、キャメロンはエージェントに「もう仕事の話は持ってこないで」と言い、事実上の引退生活に入った。
また演技をやることはあるのかと聞かれると「絶対やらないとは言わない」と言ってきたディアスだった。
しかし、その後「ANNIE/アニー」で共演したジェイミー・フォックスに説得され、2022年、Netflixのアクションコメディ映画「Back in Action」に出演を承諾。撮影は2022年末から今年4月にかけて行われた。
ということで、まもなくキャメロン・ディアスの姿を見られそうだ。大人気女優だったキャメロンがなぜハリウッドを去ったのか。
2021年にPeacockで配信されたケビン・ハートのインタビュー番組「Hart to Heart」で、ディアスはそのことについて語っている。
コメディアンとして大活躍するハートに「長い間ハイレベルのタレントとして成果を出してくると、そこに集中することだけが自分の役割となり、ほかの細々したことは他の人に任せるしかなくなるのだと述べた。
自分には人間としてもっといろいろな側面があるのに、周囲から期待されるのは、映画女優として立派に機能し続けることだけなのだ…ということだった。
「私は演技が大好き。いつまでもやっていたいと思う情熱はたっぷりあったが、周囲を見回してみて、自分の人生なのに自分で触れていない部分がすごくたくさんあると気づいた。自分で管理できていない部分が。すべてが巨大だから」。
そう思っていたところへ、現在の夫と出会い、結婚したことが後押しをした。だが、20年以上一緒に仕事をしてきたマネージャーやディアスの親しい友人は、ディアスがいつかこの決断をするだろうとわかっていたという。
ディアスが事実上の引退をしてからも、マネージャーは時々映画の話を持ってきた。「その都度、やるべきかしらと考えたけれど、もしやるとなったら、今私が言った、やっと取り戻したものを失うことになる。受けるかどうかを考えることで、自分は今、望んでいた生活を送っているのだという事実を思い出すのよ」。
女優になることは決して夢ではなかった。
このインタビューで、ディアスは「マスク」(1994)で初めて女優の仕事を得た時のことも語っている。コマーシャルやカタログの仕事をこなす20歳のモデルだったディアスに、女優になりたいという願望はまるでなかった。
しかし、コマーシャルのエージェントからオーディションに行くように言われて、その通りにした。それが始まりだ。
映画を作る体験はとても楽しく、これを仕事にしていこうと決めたディアスは、演技のレッスンを受けて実力の向上に努めつつも、ルックスだけが求められる役を拒否し、あえてインディーズの興味深い役を選んでいった。
そんな彼女にメジャー映画でのブレイクをもたらしたのは、ジュリア・ロバーツ主演の「ベスト・フレンズ・ウエディング」(1997)。
その翌年には「メリーに首ったけ」、そのまた翌年には「エニイ・ギブン・サンデー」、「マルコヴィッチの穴」が続いた。
「マルコヴィッチの穴」では、英国アカデミー賞の助演女優部門に候補入りをしている。
その後も幅広い役に挑戦し、観客に愛されてきたディアスは、ハリウッドで最も高いギャラを得る女優のひとりとなった。
しかし、彼女は「映画を作ることで私は多くのお金を得てきたけれども、お金を理由に役を選んだことはない」と断言する。
そんな確固たる信念を持つディアスを引退から引っ張り出してきた「Back in Action」は、それだけの価値がある作品だったということだろう。
Netflixはこの映画の配信開始日をまだ発表していないが、ディアスはこれまでのように世界中のファンを魅了するに違いない。その日をファンは待っている。
※Yahoo記事をもとに構成。
キャメロン・ディアス作品のお気に入り3本:
(1)「チャーリーズ・エンジェル」(2000)
(2)「メリーに首ったけ」(1998)
(3)「ホリディ」(2006)