fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「最強のふたり」(2012)・・・最高のふたり!


映画「最強のふたり」予告編
 
 
フランス映画「最強のふたり」(2012)は、最近のヨーロッパ映画はあまり見る機会がなかったが、実話ながら、”最高の”ふたりを描いたユーモアたっぷりの感動作品だ。タイトルが、内容とミスマッチなのが残念。
 
日本アカデミー賞の「最優秀外国語映画賞」に選ばれ、気になっていたが、フランスでは、歴代2位の大ヒットとか。
 
事故で全身麻痺になってしまった大富豪とスラム街出身の青年の友情を実話をベースに描いた作品。
 

 
 パラグライダーの事故で全身が 麻痺 ( まひ ) してしまった大富豪と、スラム街出身の介護人が、環境や思想や立場を乗り越えて、時にぶつかり合いながら友情を築いていく様を描いた作品には実在のモデルがいる。実在する車いすの大富豪フィリップと黒人使用人アブデル(映画ではドリス)。ふたりは、2004年までの10年間に渡って共同生活をおくり、堅い信頼関係を築いてきた。
 
ふたりを演じたのが名優フランソワ・クリュゼと、自身もスラム街の出身だというオマール・シーだ。フランソワ・クリュゼという俳優は、ダスティン・ホフマンを彷彿とさせる、物静かだが表情などが名優ぶりを思わせる。オマル・シーという俳優は、破天荒で、ズバズバものをいう、曲がったことが嫌いな人間。主人フィリップとその娘が折り合いが悪かったが、娘に説教したりする。古くからいるメイドに色目を使ったり、ハチャメチャな人間に見えるが、一本芯がある。
 
そもそも大富豪の使用人の面接を受けたのも、失業手当を受けるために、就職活動の実績3件を得るために、面接したという「ハンコ」だけもらいに行ったのだ。とんでもない発言の数々で、いつものようにハンコだけもらって帰ろうとすると、結果は、「明日から来い」だった。型破りな性格が、見込まれたようだ。
 
フィリップは、フィリップの家で年一回開催される、親戚一同の大パーティも「集まってくるのは、自分が生きているかを確認に来るだけ」と思っており、無味乾燥な生活を送っていたのだが、ドリスが来てからは違った。車いすだからと、これまで外出もままならなかったが、ドリスは、車で猛スピードでドライブさせたり、何とバングライダーにも車いすごとで経験させるのだ。こうしてフィリップは人生に喜びを見出していく。
 
フィリップは、半年前から、あったこともない女性と文通をしていた。
文章を速記するる女性を演じる女優も味わいがあっていい。詩的な文学調の文章を語っていたフィリップだが、それを知ったドリスは、「電話番号を聞け。電話しろ。身長を聞け。写真を送ってもらえ」と、現実的。フィリップが戸惑っていると、ドリスが代わりに電話してしまうのだ! 声は「OK」(笑)。
 
そして、ついには、写真を手に入れ、「美人だ」とふたり。
最後に、出会うシーンとなる・・・。「あなた、フィリップね?」
憎い演出。
 
ドライビング・ミスデイジー」の主人は老女だったが、主人をフランス人に置きかえたような二人の交流のおかしさと絆の強さ。その絆の強さを「最強のふたり」としたのだろうが、タイトルは、うーん・・・。
 
日本では昨年9月に公開されたが、単館系の劇場公開ながらヒットしたようだ。
 
☆☆☆☆
 
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:
クリックお願いします♪。