
2025「新語・流行語大賞」ノミネート語30が発表された。
今年は、ホームラン級の話題になった流行語がほとんどなかったようだ。2025年度の傾向としては「前半は新語・流行語が少なかったと言えるが、トランプ大統領の再登場で関税関連、その後、米、物価高、異常気象、首相首班指名等で数多くの言葉が生まれた」。
本年度はスポーツ関連の言葉が少ない珍しい年でもあったという。分断が叫ばれる昨今、政治のエンタメ化も進み、ネットとオールドメディアの岐路ともいえる年ではないだろうかと分析されている。
<発表されたノミネート語30>(50音順)。
■「エッホエッホ」…「メンフクロウのヒナが草むらを懸命に走る姿」の写真が、海外のネットで話題になり日本ではその姿に「エッホエッホ」という擬音を添えて紹介された。

■「オールドメディア」…新聞・テレビといった歴史のあるメディアを位置づけたた呼称。不要なもの、偏ったものとみなす風潮で使われる。SNSなどがもてはやされるが、オールド批判をしながら熱狂を作り出すネットの世界に流されるばかりでなく見分ける力をつける必要がある。

■「おてつたび」…お手伝い(短期アルバイト)と旅をかけあわせた造語。人手不足に悩み働き手を求める地方の宿泊施設や農家と旅先で働きたい人をつなぐサービス。

■「オンカジ」…オンラインカジノの略称。国内から海外のオンカジサイトを利用して金銭を賭けることは賭博罪にあたるが、スポーツ選手や芸能人などの利用が相次いで明らかとなった。

■「企業風土」…企業のジェンダー配慮意識や職場の安全性に対する意識の低さが問題になった1年。組織としての危機管理能力や説明責任の欠如が露呈されたりもした。

■「教皇選挙」…第266代教皇フランシスコが亡くなり、次のローマ教皇を選出する教皇選挙(コンクラーベ)があった。投票の結果、アメリカ人のロバート・プレボスト枢機卿が選出され、新教皇レオ14世が誕生。同時期に日本で公開されていた映画「教皇選挙」(エドワード・ベルガー監督)も話題に。

■「緊急銃猟/クマ被害」…改正鳥獣保護管理法の施行により9月1日に導入された、クマやイノシシが人の生活圏に出没した際、市町村長の判断で市街地での銃猟を可能とする制度。

■「国宝(観た)」…原作・吉田修一、監督・李相日(リ・サンイル)の映画「国宝」が幅広い年齢層で話題になった。上映時間は約3時間。「国宝観た?」が随所で飛び交うほど話題になった。

■「古古古米」…コメ価格の高騰が社会問題化した「令和の米騒動」。備蓄米には古米、古古米、古古古米、古古古古米まで1年ごとに区分があり、この呼び名も注目された。

■「7月5日」…「7月5日午前4時18分に巨大津波が起こる」とする噂が拡散、海外にまで拡大し香港や台湾からの飛行機が減便・欠航する事態にまでなった。
■「戦後80年/昭和100年」…2025年は戦後80年という節目の年で、昭和100年という節目でもあった。
■「卒業証書19・2秒」…学歴をめぐる問題で連日世間をにぎわせた静岡県伊東市の市長が、市議会に求められた卒業証書を19・2秒「チラ見せ」した。

■「チャッピー」…アメリカの企業オープンAIが公開した、AI(人工知能)を使って自然な会話が行えるサービス「ChatGPT」の愛称。
■「チョコミントよりもあ・な・た」…女子高生のアイドル活動を描くメディアミックスシリーズ「ラブライブ!」のラジオ番組から声優3人の期間限定ユニットAiScReam(アイスクリーム)が誕生。デビュー曲「愛◇スクリ~ム!」の曲の途中に出てくるセリフ部分が注目された。
■「トランプ関税」…アメリカ大統領選挙で勝利し再登場したトランプ大統領が各国に対しておこなっている一方的な関税引上げ政策。
■「長袖をください」…TBS系「水曜日のダウンタウン」のコーナー「名探偵津田」でお笑いコンビのダイアン・津田篤宏が発した言葉。
■「二季」…酷暑が続いた日本列島。地球温暖化の影響で春夏秋冬という四季が、夏と冬の二季化している状況。
■「ぬい活」…ぬいぐるみ活動のこと。好きな「ぬい(ぬいぐるみ)」と行動を共にするために、バッグに付けたり、外出先・旅先でぬいの写真を撮影したり(ぬい撮り)、ぬいの服を自作したりする文化が合流して、ここ数年で定着。

■「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」…自民党総裁選に選出された高市早苗新総裁が、決意を表明した際に述べた言葉。

■「ビジュイイじゃん」…男性ボーカルダンスユニットM!LKの楽曲「イイじゃん」が話題に。セリフ部分の「今日ビジュイイじゃん」が流行語に。
■「ひょうろく」…フリーのピン芸人。番組のドッキリ企画などでみせる「素なのか演技なのかわからない独特の表情」に魅力を感じる人がいるようだ。NHK大河ドラマ「べらぼう」やフジテレビ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」などにも出演。
■「物価高」…ここ数年続く、食料品や日用品の値上がりと、それ以外のモノやサービスについての値上がりが相次ぐ状況。
■「フリーランス保護法」…2024年11月に施行。個人で業務を請け負う性質上、不利な取引を求められることの多かったフリーランスの働き手を保護するもの。
■「平成女児」…1990年代後半から2000年代初頭に小学生だった女子(現在20~30代)が当時のキッズ文化を懐古する流行。平成レトロの派生ともいえる。
■「ほいたらね」…NHK連続テレビ小説「あんぱん」の舞台となった高知県の土佐弁で、またねの意味。やさしい気持ちになる言いまわしで、思わず使いたくなる。
■「麻辣湯」…中国・四川省発祥の麻辣湯(マーラータン)はしびれる辛さと唐辛子の辛さをあわせもつスープ。
■「ミャクミャク」…大阪・関西万博の公式キャラクター。誕生当初は不気味、怖いなどと不人気だったのが一転、大ブレイクした。
トップ10入りは確実。「大賞」候補?(fpd予想)
■「薬膳」…季節にあわせた旬の食材の組み合わせと、薬膳効果のある食材を取り入れることでできる、からだをととのえる身近な料理として流行しているのが薬膳。

■「ラブブ」…香港出身のデザイナー、カシン・ローンが生んだウサギ耳とギザギザの歯をもつキャラクター。

■「リカバリーウェア」…繊維に練り込んだ鉱物の遠赤外線による血行改善や疲労回復をねらった衣服。効率良く睡眠や休息をとりたい現代人のニーズを満たす製品。
2025年を代表するようなインパクトのある言葉は生まれなかったような…。
「大賞」は無難なところで「ミャクミャク」か(笑)。
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