
没入感・立体感がすごい。
映画 「アバター:ファイヤー&アッシュ」(原題:Avatar: Fire and Ash、2025)をMOVIXさいたま/Dolby Cinemaで見る(通常料金(シニア)1,400円に3Dグラス料金(1,100円)が加算され特別料金2,500円)。製作費は推定4億ドル(約600億円)で、まさに映画館で体感する映画だった。
ちなみにDolby3Dメガネを初めて使用して見た映画も「アバター」(2009、シリーズ第1作)だった。メガネも軽くなり進化しているようだ。
今作は「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」(2022)の続編にあたる第3作。これまでの「森の民」「海の民」に続き、新たに“火”を司るナヴィ部族が登場するのが最大の特徴。
時代設定や登場人物などをある程度理解していないと物語についていけない。また上映時間が約3時間15分!というのは長い。
<まずは予備知識>
アバター・シリーズ全体の時系列について、舞台はすべて「西暦22世紀の惑星パンドラ」。地球は環境破壊で資源枯渇。人類は宇宙に進出し、貴重資源「アンオブタニウム」を求めてパンドラを侵略していた。
第1作「アバター」(2009)の時代は西暦2154年。人類がパンドラの資源を採掘するため、先住民族ナヴィを排除しようとする。
元海兵隊のジェイク・サリーはナヴィの肉体「アバター」に意識を移し、潜入任務に就く。しかし、ナヴィの女性ネイティリと出会い、パンドラの自然と精神世界に触れたことで価値観が変化。
やがて人類に反旗を翻し、ナヴィ側として戦うことを決意する。ジェイクは完全にナヴィの身体へ転生。
人類は一度パンドラから撤退。ジェイクがオマティカヤ族の族長に。ここで「ナヴィの英雄ジェイク」が誕生。
第2作「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」(2022)は、第1作から約13年後の世界。人類は再び大軍でパンドラへ侵攻。今度は「地球移住計画」という本格的な植民が目的。
ジェイクとネイティリは家族を持ち、子どもたちと共にゲリラ戦を続けていたが、家族を守るため海の民「メトカイナ族」へ身を寄せる。
一方、人類はジェイク討伐のためにクオリッチ大佐をナヴィの肉体で復活させる。
長男ネテヤムの戦死。次男ロアクの成長。キリの正体が謎として浮上。スパイダーがクオリッチの息子だと判明。
海の民と共に人類の艦隊を撃破。ジェイクは「逃げるのをやめ、戦う」と決意。パンドラ防衛戦争が本格化。ここから物語は「家族の物語」へ深化。
・・・
第3作「アバター:ファイヤー&アッシュ」は第2作の直後で、新たに登場するのが火山地帯に住むナヴィ部族「火の民(アッシュ族)」。
この部族はこれまでのナヴィと異なり、攻撃的で、人類と手を組ぶ者もいる、ナヴィでありながら敵側に回る存在という、シリーズ初の「敵ナヴィ」。
これまでの「人類 vs ナヴィ」だった構図が「ナヴィ vs ナヴィ」「文明に染まるナヴィ」という内部対立へ発展。
■ 年代まとめ(時系列)
年代 作品 主要出来事
2154年 アバター ジェイクがナヴィに転生/人類撤退
約2167年 ウェイ・オブ・ウォーター 人類再侵攻/家族の戦い
2168年頃 ファイヤー&アッシュ 火の民登場/ナヴィ内部対立
2170年代 アバター4 地球編スタート
2170年代後半 アバター5 人類とパンドラの最終選択




・・・
物語の舞台は引き続き惑星パンドラ。
人類の侵略と戦いながら生き延びてきたジェイク・サリー一家と海の民メトカイナ族。
新たに彼らが出会うのが、火山地帯に住む火の民(アッシュ族)と呼ばれるナヴィの部族。この火の民はこれまでのナヴィとは大きく異なり攻撃的。
人間と手を組ぶ者もいるナヴィでありながら敵対的な存在という、シリーズ初の「敵側ナヴィ」として描かれている。
物語のテーマは「ナヴィにも善と悪がある」「自然と共に生きるとはどういうことか」というより深い文明対立と価値観の衝突ということになる。
ジェイクたちは「人類」「裏切るナヴィ」「パンドラの自然」この三つの狭間で、より過酷な戦いに巻き込まれていくことになる。
タイトルの「ファイヤー」の意味は、火山・炎・怒り・破壊といった「火の民」の象徴。「アッシュ」とは焼け野原となったパンドラであり、失われた命。戦争の後に残る虚しさを象徴している。
タイトルは「怒りと破壊の先に残るもの」ということになる。

<主な登場人物>
■ジェイク・サリー:元人間の兵士で、ナヴィの族長。ネイティリの夫で、
一家の父親として部族と家族を守る存在。
■ネイティリ:森の民オマティカヤ族の王女。ジェイクの妻。パンドラの自然を誰よりも大切にする戦士。
■ロアク:ジェイクの次男。無鉄砲で衝動的。父ジェイクと対立しがちだが、物語の次世代主人公。
■キリ:グレース博士のアバターから生まれた少女。不思議な力を持ち、エイワと深くつながる存在。シリーズ最大の謎を秘める存在。
■トゥク:ジェイクの末娘。家族の癒し的存在。
■スパイダー:人間の少年。クオリッチ大佐の実の息子。ナヴィに育てられたが人間の身体を持つ。
■ クオリッチ大佐:人類側の最大の敵。アバターの肉体を持つナヴィの姿。ジェイクの宿敵。
■ 火の民の女族長(新キャラ):「ファイヤー&アッシュ」のキーパーソン。これまでのナヴィとは異なる価値観を持つ。人類と手を組む危険な思想の持ち主。

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「アバター」の第2作を見逃しているので、物語の第1作からの進展が今一つだった。できれば1・2を見てからがいいように思う。
「アバター」は映画を見るというよりも、没入感がすごいので、体感しているよう。海の中を流れるナヴィ族と一緒に海中を流れる感覚に陥る。
見どころは、火山地帯などのビジュアルの世界。CGなどの最新技術を駆使したといっても想像を超える映像の連続。
シリーズは「アバター第4作」「アバター第5作」(最終章)へとつづく。
キャメロン監督の全体の構想の中で、内容的には「アバター:ファイヤー&アッシュ」はこれまでの単なる続編ではなく「正義とは何か」「自然と共に生きるとは何か」「文明はどこまで進んでよいのか」などを問う、シリーズ最大の転換点となる作品。
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