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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

性格俳優(個性派)①・・・思いつくまま。

 
映画に欠かせない「脇役」の存在。
 
主役(比較的若い)を盛りたてベテラン俳優、性格俳優を脇に配して、映画に深みを与える映画というのが見ていて面白い。
 
とりあえず3人。

山崎努」(74)。
 
黒澤明監督の「天国と地獄」の誘拐犯の役が出世作
当時27歳と若いインターンの役だったが、殺人罪で死刑が確定し、誘拐した子ども(実際には、運転手の子どもだったが)の親(三船敏郎)と対面するシーンなどは迫力があり、熱演だった。「赤ひげ」に出演の後、俄然注目されたのが「お葬式」「タンポポ」「マルサの女」など伊丹十三監督作品。
 
今月1日から公開の「Space Battleship ヤマト」の艦長役では、ひげを蓄え、特徴ある深く刻まれたしわとメイクで、重厚さを見せていた。低いトーンの声が独特で、存在感が大きい。今をときめく渡辺謙は、山崎を自分の師だと公言し、自身を弟子と位置付けるほど。「おくりびと」の葬儀屋社長の役は、まさにハマり役だった。
 

岸部一徳」(63)
 
GS(グループサウンズ)のザ・タイガース出身で、映画界に転じて、成功している。マスクが個性的で、一瞬で岸部だと判るタイプの俳優(笑)。人格者から気弱で善良な小市民、さらに冷酷残忍な大悪人から卑劣で間抜けな小悪党まで、幅広い役柄をこなす。
 
最近では「十三人の刺客」の金に目がない宿場の主人を演じたが、好色な一面もちらりと見せた(爆)。「のんちゃんのり弁」の料理屋の主人は、年季の入った腕前で、求職中のシングルマザーの30女(小西真奈美)の弟子入り志望に、渇をいれるなど貫禄を見せた。何と言っても唸ったのはテレビドラマ「不毛地帯」の商社の里井専務の役。同僚の壱岐正(唐沢寿明)、ライバル商社の鮫島(遠藤憲一)との確執などで、恫喝や凄味を見せたり、キレたりした。一面では、もろさもみせるなど感情的な演技に迫力がある。「フラガール」「寝ずの番」(これは下ネタ満載映画だが、岸部もノリノリだった!)なども脇役としてうならせた。
 
柄本明」(62)
 
郷ひろみとのCM「金鳥蚊取り線香」で独特なキャラが受けた。映画では「カンゾー先生」で日本アカデミー賞最優秀男優賞を獲得。最近では「悪人」で、殺された娘の父親に扮して、親の気持ちをよくあらわしていた。「Shall We ダンス?」「うなぎ」「座頭市」などがあるが、なかでも印象的だったのは「ラストゲーム 最後の早慶戦」での早稲田大学の野球部のまとめ役。出征を控えた野球部員のハナ向けの早慶戦開催を訴える役が良かった。「嫌われ松子の一生」「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」「ぐるりのこと。」「ゴールデンスランバー」「孤高のメス」「死刑台のエレベーター」などが印象に残る。
 
 
(つづく)