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映画「すべてが変わった日」(原題:Let Him Go、2020)を見る。ケヴィン・コスナー、ダイアン・レイン共演のサスペンス・スリラー。

すべてが変わった日」(原題:Let Him Go、2020)を見る。監督は「恋するモンテカルロ」のトーマス・ベズーチャ。原作はラリー・ワトソンが2013年に発表した小説「Let Him Go」。

製作総指揮も兼ねたケヴィン・コスナーが撮影時65歳、「運命の女」のダイアン・レインが55歳で夫婦役を演じる。二人は「マン・オブ・スティール」でも夫婦役で共演。

過去に悲劇を抱える夫婦が義理の娘と孫を不穏で危険な環境から助けるため奔走するサスペンススリラー。共演は、ケイリー・カーター、レスリー・マンヴィル、ウィル・ブリテンなど。

義理の娘と孫息子を過酷な環境から救い出すためのロードムービーかと思ったら、後半は一変して、バイオレンス映画の様相となり悲劇が訪れる。原題は「彼(=孫息子)を手放せ、解放しろ」といったニュアンスか。

亡くなった息子の嫁が幼い一人息子とともに再婚するが、その再婚相手の男がDV男だった。しかも、その男の家族一家を牛耳る家長の老婆ブランチが極悪の性悪女。

ブランチを演じるレスリー・マンヴィルという女優が、憎たらしいほどの名演を見せる。レスリー・マンヴィルは「ファントム・スレッド」(2017)に出演して、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされている。

コスナーとレインの円熟コンビが見どころながら、内容は厳しく重い。

【ストーリー】
1960年代のアメリカ北西部。マーガレット(ダイアン・レイン)は元保安官の夫ジョージ(ケヴィン・コスナー)、一人息子のジェームズとその妻ローナ、そして生まれたばかりの孫息子ジミーと、平穏な生活を送っていた。

しかし、ある日、ジェームズが落馬事故で亡くなる。その後、ローナはすぐに再婚したが、新しい夫ドニー・ウィーボーイ(ウィル・ブリテン)は短気ですぐ暴力を振るうDV男だった。

「大切な孫をこんな男に任せておけない。何としてでも取り返さねば」と思ったマーガレットはジョージを連れてウィーボーイ家に向かったが、一家の女家長ブランチ(レスリー・マンヴィル)はそんな2人を鼻で笑い飛ばす。

しかし、ローナとジミーが想像以上に過酷な環境に置かれていることを知ったマーガレットとジョージは、ローナを説得して、ジミーを連れてウィーボーイ家から逃げ出すことを決心させる。

ところが、それを察知したウィーボーイ家はマーガレットとジョージに暴行を働いただけでなく、銃で正当防衛の反撃をしようとしたジョージの右手の指を斧で切り落とす暴挙に出る。

さらに、ウィーボーイ家に支配されている地元の警察は、孫を連れ去ろうとしたジョージ側に非があると見なし、ジョージとマーガレットを街から追い出す。

一旦はジョージを連れて家に帰ろうとしたマーガレットだったが、ジョージの具合が芳しくないことから、旅の途中で出会った先住民の青年ピーター(ブーブー・スチュワート)の小屋に寄って、そこでジョージを休ませることにする。

ピーターと親子のような関係になったマーガレットは、孫息子の住むウィーボーイ家からそう遠く離れていない、この地に住むことを考える。

そんなマーガレットの姿にジョージは意を決し、単身でウィーボーイ家に乗り込んでローナとジミーを救い出そうとする。

火事の混乱の中、ローナとジミーは何とか脱出できたが、ジョージはウィーボーイ家の男たちを辛うじて倒したものの大怪我を負う。

そこにマーガレットとピーターが駆けつけるが、怒り狂ったブランチに狙われ、マーガレットをかばったジョージが撃たれてしまう。

ブランチは再度マーガレットを撃とうとするが、マーガレットに撃ち殺される。ジョージはマーガレットに見守られながら息絶える。ジョージの遺体を残したまま、ウィーボーイ家の屋敷は焼け落ちる。

こうしてマーガレットは、手助けをしてくれたピーターに別れを告げ、ローナとジミーを連れて家に帰るのだった。

 

【キャスト】
マーガレット・ブラックリッジ:ダイアン・レイン
ジョージ・ブラックリッジ:ケビン・コスナー
ローナ・ブラックリッジ:ケイリー・カーター
ブランチ・ウィーボーイ:レスリー・マンヴィル

ドニー・ウィーボーイ:ウィル・ブリテン
ビル・ウィーボーイ:ジェフリー・ドノヴァン
ピーター・ドラッグスウルフ:ブーブー・スチュワート

 

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