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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「クロサワ映画」(2010)</span>




あきらかに”黒澤明作品”ではないことを知りつつ、人を食ったようなタイトルだったので「クロサワ映画」を見た。お笑い芸人トリオ、森三中黒沢かずこが主演の映画で、このタイトル。これはまったく予備知識なしで見たので、面白かった。

女芸人の舞台裏の悲哀と笑いを描いているが、ハートフルなラブ・コメディと言うだけなら、映画にはならないだろうが、芸人が全て実名で登場し、「運命じゃない人」「アフター・スクール」「鍵泥棒のメソッド」的な、あっと驚く、二転三転する展開が待ち受けていた・・・というので、ラストシーンでは、ニンマリさせられてしまう。

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ということで、種明かしはせずに、ストーリーと、途中のエピソードなどを少し。
黒沢かずこがアラサー独身女の代表という自身のキャラクターと人生を投影させて主演を務めた。

フジテレビで数々のバラエティー番組を手掛ける渡辺琢がメガホンを取り、女芸人という特殊な職業ならではの悲哀や挫折、そして喜びをリアルに描いている。

黒沢かずこのほか、恋の相手役の渋江譲二光浦靖子大久保佳代子椿鬼奴ら本人役で登場するキャストの助演がリアルで面白い。


        

森三中の黒沢かずこは、メンバーの大島美幸村上知子に出遅れ、一人だけ女の幸せを逃していた。そんなある日、パーティー会場で黒沢のファンというイケメン俳優・渋江譲二が声を掛けてくる。


降ってわいたような出会いに舞い上がる黒沢と渋江は急接近! 

黒沢はアラサー独身女の代表という汚名を返上するかに見えたのだが・・・。


・・・

桃井かおりのモノマネなどで知られる椿鬼奴(つばき・おにやっこ)が、付き合っている男の家に不意に訪れて、男が浮気をしていないか、すみずみまでチェックする。男は、そわそわしていて、外食しようと、鬼奴を表に出そうとするのだが、ますます怪しいと思った鬼奴が、トイレから押入れから、あらゆる扉を開けて行くと、そこには・・・。


黒沢かずこの友達は少ない。

何かあった時に連絡する人は、携帯の「お」のところに4人。

その4人は「大久保佳代子」「お父さん」「お母さん」「鬼奴」だ。


いつも集まるのは光浦靖子大久保佳代子椿鬼奴と4人での飲み会。

黒沢かずこが、ほかの3人にデートに誘われたことを報告すると、”失敗しない”ようにと、こうしてああしてと事細かに教えるところがおかしい。椿鬼奴はほかの二人と比べると経験もあり、大事なのは気持ちの問題だときっぱり、で納得。


デートしている時も、子供たちから、”森三中の黒沢だ”、「あの芸をしろ」などとデートどころではない。そこは女芸人の宿命。「笑いとばせ!私は女芸人だ!」と立ち向かう。コンビニ・デートの時も「あ、よくフライデーが狙っているシーンだ」などとウキウキ気分の黒沢。以前はひとりで、そば屋でラーメンをすすっていた黒沢だが、「あの頃の私って、なんかかわいそう」とほくそ笑むのだが・・・。


黒沢が、映画の中で、二回ほど叫ぶこの言葉・・・「マジっすか?」が切ないラブ・ストーリーでありました。ラストシーンの「メイキング」のような映像がながれるところもお見逃しなく。


期待しないで見た映画が、抱腹絶倒に近い映画だが、テレビのバラエティとは違った面白さがある。


続編(2011)もあるようで、見てみたくなった。


☆☆☆


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