あきらかに”黒澤明作品”ではないことを知りつつ、人を食ったようなタイトルだったので「クロサワ映画」を見た。お笑い芸人トリオ、森三中の黒沢かずこが主演の映画で、このタイトル。これはまったく予備知識なしで見たので、面白かった。
降ってわいたような出会いに舞い上がる黒沢と渋江は急接近!
黒沢はアラサー独身女の代表という汚名を返上するかに見えたのだが・・・。
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桃井かおりのモノマネなどで知られる椿鬼奴(つばき・おにやっこ)が、付き合っている男の家に不意に訪れて、男が浮気をしていないか、すみずみまでチェックする。男は、そわそわしていて、外食しようと、鬼奴を表に出そうとするのだが、ますます怪しいと思った鬼奴が、トイレから押入れから、あらゆる扉を開けて行くと、そこには・・・。
黒沢かずこの友達は少ない。
何かあった時に連絡する人は、携帯の「お」のところに4人。
その4人は「大久保佳代子」「お父さん」「お母さん」「鬼奴」だ。
いつも集まるのは光浦靖子、大久保佳代子、椿鬼奴と4人での飲み会。
黒沢かずこが、ほかの3人にデートに誘われたことを報告すると、”失敗しない”ようにと、こうしてああしてと事細かに教えるところがおかしい。椿鬼奴はほかの二人と比べると経験もあり、大事なのは気持ちの問題だときっぱり、で納得。
デートしている時も、子供たちから、”森三中の黒沢だ”、「あの芸をしろ」などとデートどころではない。そこは女芸人の宿命。「笑いとばせ!私は女芸人だ!」と立ち向かう。コンビニ・デートの時も「あ、よくフライデーが狙っているシーンだ」などとウキウキ気分の黒沢。以前はひとりで、そば屋でラーメンをすすっていた黒沢だが、「あの頃の私って、なんかかわいそう」とほくそ笑むのだが・・・。
黒沢が、映画の中で、二回ほど叫ぶこの言葉・・・「マジっすか?」が切ないラブ・ストーリーでありました。ラストシーンの「メイキング」のような映像がながれるところもお見逃しなく。
期待しないで見た映画が、抱腹絶倒に近い映画だが、テレビのバラエティとは違った面白さがある。
続編(2011)もあるようで、見てみたくなった。