映画「赤線地帯」(1956)は、売春防止法成立直前の吉原を舞台にした溝口健二監督の遺作。5人の娼婦の物語で、誰が主役というわけでもない。
溝口健二の描く女性は、男性や社会に翻弄され踏みにじられるタイプが多い。ここに描かれる売春婦もそういう女性たち。
随所にコミカルな要素もあり湿り気はうすい。
「赤線」というのは公的に認められていた売春地域。女性は店に属して働く。正式には特殊飲食街(特飲街)と呼んだ。「青線」は非合法な売春地域。
舞台は売春防止法が国会で審議されている頃の吉原。
冒頭に浅草が映る。おそらく松屋の屋上から撮影したもの。雷門も宝蔵門も五重塔もない、殺風景な浅草寺がみえる。
大映4K映画祭の「赤線地帯」の特別映像があった。
記事の検索をしたら、同じ内容の記事を前にも書いていた(笑)。記事の焼き直しではないか・・・。
英題が「Street of Shame」とは言い得て妙(笑)。
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