「フレンチ・スタイルで」(原題:In the French Style、1963)は「海の荒くれ」などのロバート・パリッシュ監督作品。のちの「007 カジノ・ロワイヤル」の5人の監督の一人。ほかに「太陽を盗め」「マルセイユ特急」などがある。主演はジーン・セバーグ。
ストーリーは「勝手にしやがれ」と同様「パリのアメリカ人」の女性版。ただし監督はアメリカ人で、使われている言葉は英語。
古き良き華やかなパリの街並みと美しくも可憐な女優ジーン・セバーグの魅力を楽しむ映画。バイクの後ろに乗るシーンは「ローマの休日」のようでもあり、風でスカートが捲れるのを抑えるシーンは「七年目の浮気」のモンローのよう(笑)。
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画家になることを夢見て、故郷のシカゴから花の都パリへやって来た19歳のアメリカ人女性クリスティーナ(ジーン・セバーグ)。
半年が過ぎてパリの生活にも慣れてきたある日、彼女はギュイ(フィリップ・フォルケ)というフランス人の若者と知り合う。
貧しくも知的で理想主義者の彼に強く惹かれ、パリジェンヌ気分でロマンスを満喫するクリスティーナだったが、しかしそんな彼女をギュイは心配する。誘惑の多いこの街が彼女をダメにしてしまうのではないかと。
その予感はある意味で的中。裕福な貴族デュ・サシエ男爵(モーリス・テイナック)に自分の絵画を褒められて舞い上がったクリスティーナは、相手に下心があることにも全く気付かず、愚かにも自分を売り込むチャンスだと考え、ギュイとの約束を断って男爵からのディナーの誘いを受ける。
ところが、実際はパーティの色添え程度にしか扱われず、あわよくばモノにしようという男爵の魂胆もミエミエ。落胆したクリスティーヌはギュイに電話して迎えに来てもらうことにする。
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ジーン・セバーグは、ジャン=リュック・ゴダールの監督作品「勝手にしやがれ」に主演し、ヌーヴェルヴァーグの寵児となるがアメリカ人女優。作品にあまり恵まれたとはいえず、フランスで40歳で亡くなった。
フランスは、ファッションや文化のトレンド発信地であることはもちろん、ヨーロッパの中心地であり自由で進歩的で開放的。大都会パリなどはその象徴として描かれることが多かったようだ。
※「フレンチ・スタイルで」はYouTubeで全編配信中。
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