フランスの俳優兼プロデューサーのジャック・ペランが4月21日(現地時間)にパリで死去したと、AFPが報じた。80歳だった。
1957年、映画デビュー。1960年にイタリアの映画監督ヴァレリオ・ズルリーニの「鞄を持った女」ではクラウディア・カルディナーレと共演。
同じズルリーニ監督の「家族日誌」でマルチェロ・マストロヤンニの弟を演じ、世界的に知られた存在になる(マストロヤンニとは1990年に「みんな元気」で再び共演したが、その際は親子の役だった)。
1966年にビットリオ・デ・セータ監督作「半人前の男」、アンヘリノ・フォンス監督作「ラ・ブスカ」に主演し、ベネチア国際映画祭男優賞を受賞。
日本でも公開された代表作はジャック・ドゥミ監督の「ロシュフォールの恋人たち」(1967)、「ロバと王女」(1970)など。「うたかたの日々」(1968)にも出演、確かな演技力と美青年ぶりからアイドル的人気を博した。
ジュゼッペ・トルナトーレ監督作「ニュー・シネマ・パラダイス」(1989)では、幼少期に「トト」と呼ばれていた、映画監督のサルヴァトーレを演じた。
プロデューサーとしても活躍し、27歳の時には、自身の製作・出演作で、ギリシャの政治家暗殺事件をモデルにした小説の映画化「Z」(1969)では、アカデミー最優秀外国映画賞、カンヌ映画祭審査員特別賞を受賞。
「ズルリーニ監督の遺作となった「タタール人の砂漠」、アラン・ドロンと共演した「復讐のビッグ・ガン」、「サロメの季節」「戒厳令」などにも出演した。
そのほかドキュメンタリーの製作、監督も務め「WATARIDORI」(2001)、「オーシャンズ」(2009)などを発表し、高い評価を受けている。
ジャック・ぺランの個人的なベスト3は「ロシュフォールの恋人たち」「Z」「ニュー・シネマ・パラダイス」。
■ロシュフォールの恋人たち」(原題:LES DEMOISELLES DE ROCHEFORT)
1966年/フランス/123分
監督・脚本: ジャック・ドゥミ
撮影: ギスラン・クロケ
音楽: ミシェル・ルグラン
出演: フランソワーズ・ドルレアック/ カトリーヌ・ドヌーヴ/ジーン・ケリー/ジョージ・チャキリス/ダニエル・ダリュー/ジャック・ペラン/ミシェル・ピッコリ/グローヴァー・デイル
■「Z」(原題:Z)
1969年/フランス、アルジェリア/127分)
監督:コスタ・ガヴラス
撮影:ラウル・クタール
音楽:ミキス・テオドラキス
出演:イヴ・モンタン、ジャン=ルイ・トランティニャン、イレーネ・パパス、ジャック・ペラン、レナート・サルバトーリ、マルセル・ボズフィ、フランソワ・ペリエ、ベルナール・フレッソン、シャルル・デネール
■「ニュー・シネマ・パラダイス」(原題:(伊: Nuovo Cinema Paradiso)
1988年/イタリア・フランス/155分(国際版124分、ディレクターズカット版170分)
監督・脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
撮影:ブラスコ・ジュラート
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:フィリップ・ノワレ、ジャック・ぺラン、サルヴァトーレ・カシオ、マルコ・レオナルディ
ジャック・ペラン(Jacques Perrin、1941年7月13日 - 2022年4月21日)
ご冥福をお祈りいたします。
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