竹内結子の追悼記事を書くのも虚しさがあるが、”記憶・記録”のためには今しかないので続けることにする。「映画」にも数多く出演しているが、どちらかといえば中心はテレビ女優だったような気もする。
1996に「新・木曜の怪談 Cyborg」(全6回)で堂本光一らと共演。単発ドラマで「あぶない刑事フォーエヴァー TVスペシャル'98」「寺内貫太郎一家'98秋スペシャル(1998)などに出演した後、NHK連続テレビ小説「あすか」(1999年10月4日-2000年4月1日)で初主演。
人気を不動にしたのは「ランチの女王」(2002)。その後、キムタクと共演した「プライド」(2004)では、SMAPキムタク(木村拓哉)と共演して、人気はうなぎのぼり。
月9ドラマ「不機嫌なジーン」(2005)の主演のあと、3年ぶりの月9「薔薇のない花屋」(2008)ではSMAP香取慎吾と共演。
「ストロベリーナイト」関連では「スペシャルドラマ ストロベリーナイト」(2010)「ストロベリーナイト」シリーズ(2012)「ストロベリーナイト アフター・ザ・インビジブルレイン(アンダーカヴァー)(2013)と続いた。
このドラマで演じた主人公は、警視庁捜査一課・殺人犯捜査係主任で警部補・姫川玲子。女性ながら警察の花形である職場に就いた彼女は男以上にタフな精神力をもち、個性あふれる刑事たちとぶつかり合いながら、立ちはだかる凶悪な難事件を解決していく。
女のクセにという同僚刑事などのやっかみも多かった。姫川を演じた竹内結子が凛々しかった。「ストロベリーナイト」は後に映画化され、姫川玲子役は、竹内結子の代表作の一つとなった。
「ステキな金縛り」のスピンオフともいうべき「ステキな隠し撮り 完全無欠のコンシェルジュ」(2011)は、二番煎じでない面白さがあった。
「チープ・フライト」(2013)では、CAを演じた。
そして「ダンダリン 労働基準監督官」(2013)では、ロボットのような、無機質で仕事に忠実な不正を暴く”労働Gメン”ともいわれる労働基準監督官・段田凛を演じた。”家政婦ミタ”の労働基準官版のようでもあった。
2013年のこの年、WOWOWドラマW三谷幸喜「大空港2013」(2013)が大傑作、素晴らしかった。90分、ノーカット、ワンシーンのドラマで舞台は空港内のみ。ミスをすればやり直しという緊張するドラマだったが、見事に演じた。曲者役者の香川照之、生瀬勝久、甲本雅裕などが共演した。
「松本清張 黒い福音〜国際線スチュワーデス殺人事件〜」(2014)、「上流階級〜富久丸百貨店外商部〜」(2015)も面白かった。富久丸百貨店外商部というのは、年間100万円以上買い物をする大得意先VIP顧客のことで、外商部のスタッフは、高級貴金属や洋服などを持参して案内、セールスしたりするのだ。
「かもしれない女優たち」(2015)では、3人の女優、竹内結子、水川あさみ、真木よう子の3人が本人役で出演したバカリズム脚本のドラマ。3人の女優がもし女優になっていなかったらというストーリー。第2弾では、広末涼子、井川遥、斉藤由貴の3人のが出演したが、竹内結子も本人役ででていた。
「世にも奇妙な物語 25周年記念!秋の2週連続SP」「箱」(2015)では、箱に閉じ込められ、棺桶に閉じ込められたユマ・サーマン(「キル・ビル」)のように苦闘する竹内結子の熱演が光った。
その後、大河ドラマ「真田丸」(2016)、再び、キムタクと組んだ「A LIFE〜愛しき人〜」(2017)「イノセント・デイズ」(2018)「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」(2019)などに主演した。
(つづく)