「殺人を無罪にする方法」(原題:HOW TO GET AWAY WITH MURDER、シーズン1、2014‐2015)(全15話)を見る。6シーズンあり、すべて見ると90話という長期戦になる(1日2話見ても1か月半かかる)。タイトルが刺激的。
犯罪学教授で女弁護士のアナリーズ・キーティングと優秀な生徒5人が絡み合う人間関係と殺人事件に巻き込まれる新しいタイプの法廷サスペンス。
現役の敏腕弁護士アナリーズ・キーティングを演じるのは、ヴィオラ・デイヴィスで、2017年までにアカデミー賞、エミー賞、トニー賞を受賞し「演技の三冠王」を唯一達成している黒人俳優。2012年と2017年に、雑誌「タイム」による「世界で最も影響力のある100人」に選出された。
アナリーズは、ミドルトン大学のロースクールで犯罪学を教えている刑事裁判専門の現役の敏腕弁護士で、型破りだがカリスマ的な教授。裁判であらゆる策略を弄して被告の無罪を勝ち取る実践的な授業「殺人を無罪にする方法」(タイトル)を教える。
彼女は、自身が担当するケースを学生たちに実地訓練で学ばせるために、毎年優秀な新入生をインターンとして選んでいた。
この年も優秀だが個性的な5人が早々に選ばれた。勤勉で野心家のミカエラ、そつがなくやり手のコナー、真面目で寡黙なローレル、連邦判事の父を持つセレブなアッシャー、そして補欠扱いの苦学生ウェス。
彼らはアナリーズが弁護する裁判に早速駆り出され、正攻法ではない彼女のやり方に振り回されながらも、仲間を出し抜いてアナリーズに認められようと必死になって走り回る。
そんな新学期のある日、ミドルトン大学の女子学生が行方不明になる事件が起きる。そしてインターンに選ばれた彼らも、ある殺人事件に巻き込まれてしまう…。
このドラマは物語が時系列に描かれていないので面食らう。現在の状況が描かれ、そこに至った経緯が6週前、4週前、さらに半年前など過去のシーンがフラッシュバックで登場。それも順番通りではない。何度も同じシーンが繰り返され、ようやく現実にたどり着く。
弁護士本人の家族や、生徒などごく身近な人物が殺人の容疑者になるケースが多く、事件に関係しているとみられる人物が授業のスタディケースとして意見を述べていくというのも異例。
嘘を貫き通したり、隠ぺいをしようとしたり、グループで裏切る人物がいないか疑心暗鬼になったりと複雑な人間関係が描かれる。
近年のドラマは多様性を意識した作りが多いが、登場人物の人種的マイノリティのバランス、愛人、浮気、ゲイ、レズなどの性描写がやたらと多い。視聴を増やすためか各話にあえて過激な発言や描写を組み込んでいて嫌悪感すら覚える。
<キャスト>( )は役名。
■ヴィオラ・デイヴィス (アナリーズ・キーティング)…敏腕弁護士で、ミドルトン大学のロースクールの犯罪学教授。
■トム・ヴェリカ(サム・キーティング)…アナリーズの夫。不倫中。
■アルフレッド・イーノック (ウェス・ギビンズ)…補欠でケースススタディの実地訓練入りした。最初は頼りなさそうだったが、頭角を現していく。教授の弱みを知ってしまい教授と二人三脚で対処していく。
■ジャック・ファラヒー (コナー・ウォルシュ)…仲間からはナルシストとみられ、そつのないやりての学生。
■カーラ・ソウザ (ローレル・カスティーリョ)…理想主義を掲げる寡黙でまじめな学生。
■ナオミ・キング (ミカエラ・プラット)…アナリーズにあこがれる勤勉で野心家の学生。
■マット・マクゴリー (アッシャー・ミルストーン)…父親が連邦判事という特権階級出身という意識が強い。
■ライザ・ウェイル (ボニー・ウィンターボトム)…アナリーズを支える。
■チャーリー・ウェバー (フランク・デルフィノ)
■ビリー・ブラウン (ネイト・レイヒ)…元刑事。アナリーズの不倫相手。
■ケイティ・フィンドレイ (レベッカ・サッター)
■コンラッド・リカモラ(オリバー・ハンプトン)…ゲイの男。
だいたいストーリーの展開、方向性はわかったが、シーズン2~6までの完走への道のりは遠い。面白いので見続けることになりそう。
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