<span itemprop="headline">訃報：俳優・加藤武、死去．86歳。</span>

市川崑監督の映画「犬神家の一族」の警察官役など個性的な脇役として映画や舞台に出演、劇団文学座代表を務める俳優の加藤武が７月３１日に死去した。８６歳だった。スポーツジムのサウナで倒れ急逝していたことが１日、分かった。文学座が発表した。

髪はオールバックでつり上がった眉の風貌と、あのしゃがれた声は耳に残る。 「仁義なき戦い」シリーズ（東映） では、 「仁義なき戦い 代理戦争」（1973年）と「仁義なき戦い 頂上作戦」（1974年）で、打本昇の役を演じた。

石坂浩二の「金田一耕助」シリーズ（東宝） では、「犬神家の一族」（1976年）の橘署長のほか「悪魔の手毬歌」（1977年）の立花捜査主任、「獄門島」（1977年） 「女王蜂」（1978年） 「病院坂の首縊りの家」（1979年）では等々力警部を、そしてリメイクの「犬神家の一族」（2006年）では等々力署長を演じた。

「釣りバカ日誌」シリーズ（松竹）では、秋山専務として「釣りバカ日誌3」（1990年）から「釣りバカ日誌ファイナル」（2009年）まで17作品に出演。

このほか、「日本沈没」（2006）の山城教授などがある。

「七人の侍」ではエキストラ（ノンクレジット）出演だったが、「蜘蛛巣城」、「隠し砦の三悪人」「悪い奴ほどよく眠る」などの黒沢明監督作品にも多数出演。

　　　　　　　　　　　「悪い奴ほどよく眠る」（左は、志村喬、右は三船敏郎）

主に昭和に活躍した名脇役がだんだん少なくなる中で、80代では加藤武などがいるな、と思ったこともあったが、急な訃報で驚いた。

ご冥福を祈ります。

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