地方の人にはなじみが薄いかもしれない映画賞「ブルーリボン賞」が発表され、作品賞は、「告白」。主演男優賞は、妻夫木聡(「悪人」)、主演女優賞は、寺島しのぶ(「キャタピラー」)が受賞した。この結果は、かなり順当だと思う。
在京スポーツ紙7紙(「サンケイスポーツほか)の映画記者が選ぶ「第53回ブルーリボン賞」は、注目の作品賞は「告白」か「悪人」かだったが、軍配は「告白」に。「日本アカデミー賞」にまた一歩近づいたか(fpdは一貫して「告白」を押している。笑)
第53回「ブルーリボン賞」
作品賞: 「告白」
外国映画賞: 「第9地区」(ワーナーブラザース映画、
ギャガ共同配給) 寺島しのぶ
監督賞:石井裕也監督(「川の底からこんにちは」)
主演男優賞: 妻夫木聡 (「悪人」)
受賞者の言葉:
妻夫木聡:「悪人」に魅せられ、格闘し、燃え尽きた。みずから
東宝に掛け合った。受け身だった自分が自ら動いた作品。撮影前に舞台の土地を訪ね、土木作業のアルバイトをした。自分を棄て、引き算をした。虚無的に生きる祐一になった。
寺島しのぶ:日本の賞で痕跡を残したかった。(「キャタピラー」ではベルリン映画祭で主演女優賞獲得)。(大胆な濡れ場の連続についても)脚本にひかれた場合は、脱ぐ脱がないは、二の次、三の次・・・。低予算。スタッフ14人だが、情熱があれば、映画が撮れるという自信を得た。
木村佳乃:みんなで獲った賞。モンスターペアレント、虐待などのニュースで、あってはいけないことと思っていた。こんなお母さんいるなと思わせるように演じた。息子役(15歳)とは、会話を欠かさなかった。寿命を減らすくらい、追い込まれていた息子役はがんばった。
石橋蓮司:「アウトレイジ」では、北野武監督と息があった。どんどん出番が増えた。「今度は愛妻家」では、新宿二丁目のオカマの店に出かけた。行定勲監督には、オカマというよりオンナを演じると言った。来年は、オンナになりきって「助演女優賞」を目指す(笑)。
寺島しのぶは2003年の受賞(「赤目四十八瀧心中未遂」「ヴァイブレータ」)以来、2度目の主演女優賞。まったく、この人、あっけらかんとしている・・・次の発言には恐れ入る(爆)。「夫役の大西君(大西信満)とは「赤目~」でも共演したが、必ず賞を獲る、すごい”アゲチン”だよ、って言って笑った、という。そういえば「愛の流刑地」での豊川悦史とのラブシーンも強烈で、フランス人のダンナですら?驚いたと言っていた(爆)。石橋蓮司の「今度は愛妻家」のどこか陰りのあるオカマ役は、ホンモノと思うほどだった(笑)。
「日本アカデミー賞」が、混沌としてきた。