先日(3月19日)の棋王戦第4局では、挑戦者の藤井聡太竜王(20)が渡辺明棋王(38)に勝利し、3勝1敗で棋王のタイトルを奪取。史上最年少6冠という快挙を達成した。
3月12日には羽生善治九段(52)の挑戦を退けて王将位を防衛したばかり。その前週には順位戦A級の挑戦者決定プレーオフで広瀬章人八段(36)に勝利して、渡辺名人への挑戦権を手にするなど、破竹の勢い。
タイトル戦に限っては無傷の13連勝。
また、先手番では、現在29連勝という数字を残していて圧倒的に強い。
年度別の勝率では2016年以降、昨年まで「勝率8割」を維持しているすごさ。
早くも史上初となる全タイトル制の8冠独占の“年内実現”を期待する声も高まっている(1996年に羽生九段が全タイトル制覇した時は「7冠」だった)。
年内の8冠独占には、4月からの名人戦を制し、保持するタイトルを防衛したうえで10月からの王座戦でタイトル奪取を果たす必要がある。今の強さを見れば期待感が高まるが…。
将棋ライターの松本博文氏によると「棋王戦も制した藤井竜王は、これまでタイトル戦番勝負に13回登場してそのすべてを制しています。(中略)最年少名人、最年少7冠を達成する可能性はかなり高いのではないか。8冠を独占してもおかしくありません」としている。
ただ「年内8冠への最大の敵はハードスケジュール。タイトルを複数保持するような超一流棋士は対局が過密日程になる。藤井竜王がそこをどう乗り越えていくかが楽しみです」と過密なスケジュールが難敵だと強調する。
トーナメント方式という壁。高校野球と同様、1回負けたら終わりのトーナメントだと、流石の藤井竜王でも勝ち上がるのは大変という声も聞かれる。
8冠に向けての高い壁は挑戦権を得るまでの王座戦のトーナメントになりそう。
※「週刊ポスト」(2023年3月31日号)が報じている。
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