「ラプラスの魔女」(2018)を見る。原作は東野圭吾のベストセラー小説。監督は「十三人の刺客」「土竜の唄」の三池崇史。出演は、櫻井翔、広瀬すず、福士蒼汰、志田未来、豊川悦司、玉木宏、リリー・フランキー、檀れいなど。サスペンス・ミステリー。
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妻と温泉地を訪れた初老男性が硫化水素中毒で死亡する事件が発生した。捜査を担当する刑事・中岡(玉木宏)は妻による遺産目当ての計画殺人を疑うが、事件現場の調査を行った地球化学専門家・青江修介(櫻井翔)は、気象条件の安定しない屋外で計画を実行するのは不可能として事件性を否定。
しかし数日後、被害者男性の知人が別の地方都市で硫化水素中毒により死亡する事故が起きる。新たな事故現場の調査に当たる青江だったが、やはり事件性は見受けられない。
もし2つの事故を連続殺人事件と仮定するのであれば、犯人はその場所で起こる自然現象を正確に予測していたことになる。
行き詰まる青江の前に謎の女・羽原円華(広瀬すず)が現われ、これから起こる自然現象を見事に言い当てる。彼女は事件の秘密を知る青年・甘粕謙人(福士蒼汰)を探しており、青江に協力を頼むが…。
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ラプラスの悪魔というのは、Wikiによると「主に近世・近代の物理学分野で、因果律に基づいて未来の決定性を論じる時に仮想された超越的存在の概念」で、フランスの数学者、ピエール=シモン・ラプラスによって提唱された。
「ある時点において作用している全ての力学的・物理的な状態を完全に把握・解析する能力を持つがゆえに、未来を含む宇宙の全運動までも確定的に知りえる」という超人間的知性のこと。因果的決定論ともいわれるようだ。
ラプラスの死後、20世紀に入って量子論が台頭してくると、古典物理学では説明できない矛盾した現象が知られるようになり、ラプラスの悪魔という概念も既に古いもの、とされることが多くなったという。
映画の中では、謙人と円華が、サイコロを投げた瞬間に、そのサイコロの目を言い当てるという例があった。
映画では、一見、何の関係もなさそうな殺人事件が、絡み合っていることが、ラプラスの魔女によって明らかになるというストーリー。
豪華俳優を使っている割には、櫻井翔、福士蒼汰、豊川悦司といった主演級俳優があまり生かされていない。ただ広瀬すずは、目力があり、若手実力派女優と言われる存在感も見せている。
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