展覧会「日本の映画館」が「国立映画アーカイブ」展示室で4月12日(火)から7月17日(日)まで開催される。東京浅草に日本初の映画常設館が誕生してから120年近くが経つが、この間、多くの映画館が誕生したが、シネコンの登場などで、多くの映画館が消えていった。
展覧会の目的は、映画館の写真、プログラム、雑誌・書籍、実際に映画館で使われた品々などを通して、映画館の誕生、映画興行の発展期からミニシアターの時代まで、シネマコンプレックス登場以前の日本の「観客の映画史」に迫るというもの。
現在、全国の映画館は、一か所に多くのスクリーンを持ち効率的経営を行うシネマコンプレックス(シネコン)が主流。映画が娯楽の王者だった時代の豪勢な大型劇場や、どの都市の街角にもあった小さな映画館の多くは姿を消した。
「映画館で映画を見る」というごく普通の行為も、震災、戦争、復興、経済成長といった社会情勢や、人々の暮らしのモードの変化とともに移り変わってきた。
往年の貴重な興行資料を軸に、とくに二つの大都市(川崎・北九州)の例を通して、映画館と人々のかかわりを示すとともに、建築としての映画館の変遷や、人の目に触れにくいフィルムの映写という技能にも着目する。
主催者によると、インターネットによる動画配信による鑑賞がますます根づき、また新型コロナウイルス感染症のあおりで映画館運営が厳しさを増す現在、この企画は、映画館に人々が集うことの意義を再び確認するとともに、映画の持つパワーを映画館という場所から捉え直す好機となると期待を寄せる。
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【概要】
展覧会名称:「日本の映画館」
会場:国立映画アーカイブ 展示室(7階)
会期:2022年4月12日(火)-2022年7月17日(日)
開室時間:11:00am-6:30pm(入室は6:00pmまで)
*毎月末金曜日は11:00am-8:00pm(入室は7:30pmまで)
休室日:月曜日、5月24日(火)~5月27日(金)は休室。
観覧料:一般250円(200円)/大学生130円(60円)
65歳以上・高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)は無料。
*料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含む。
*( )内は20名以上の団体料金。
*学生、65歳以上、障害者、キャンパスメンバーズはそれぞれ入室の際、証明できるものを提示。
*2022年5月18日(水)「国際博物館の日(毎年5月18日)」は無料。
主催:国立映画アーカイブ
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