「ダンス・ウィズ・ミー」(2019)
「ゴジラ」界のレジェンド死すというニュースが飛び込んできた。
「ゴジラ」シリーズなど多くの東宝特撮映画に出演し、日本のミュージカルの草分け的存在としても知られた俳優の宝田明が死去した。87歳。
1953年、都立豊島高校卒業後に東宝演技研究所に入所し、翌1954年に東宝と契約、東宝ニューフェイス6期生として芸能界入り。当時日本人離れした180センチの長身と甘いマスクで人気になり「ゴジラ」(1954)に初主演した。
今月10日には主演映画「世の中にたえて桜のなかりせば」の舞台あいさつに出席したばかり。「世の中に〜」が遺作となった。
ミュージカルスターの草分けとしても知られ、長期にわたり活躍した。2019年のミュージカル・コメディー映画「ダンスウィズミー」(2019)ではマジシャン、催眠術師を演じ、55年ぶりにスクリーンで歌い、踊りを披露した。同作の撮影では、自らステップのアイデアをしてみせるなど元気いっぱいだった。
映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(三宅伸行監督、4月1日公開)の完成披露舞台あいさつでは、車いすに乗って登壇、映画制作への飽くなき意欲を明かしていたばかりだった。
「腰痛をずっと患っておりまして、ここのところ痛みが激しくなり、まずはこの非礼をまずお許しくださればと思います」と説明していた。関係者によると、近年、入退院を繰り返していたという。今月13日に容体が急変し、同日深夜から14日の未明ごろに亡くなったという情報もある。
ロシアのウクライナ侵攻に言及し「この現実を見た時に、もっと社会性を持った映画を作らなきゃいけないと思っています」とし新作でダブル主演を務めた乃木坂46の岩本蓮加(18)の演技を絶賛し「蓮加さんとも来年もう1本仕事がしたいという気持ちです。ぜひご期待ください」と誓っていた。
◆宝田明:1934年(昭和9年)4月29日生まれ。第6期東宝ニューフェースとして、1954年映画「かくて自由の鐘は鳴る」でデビュー。代表作は「ゴジラ」「青い山脈」など。音楽映画は「ロマンス娘」「太陽を抱け」など。1964年舞台「アニーよ銃をとれ」で、ブロードウェーミュージカルに出演、以後「サウンド・オブ・ミュージック」「風と共に去りぬ」「マイ・フェア・レディ」など多くの名作に出演。1966年、日本人初のミス・ユニバースである児島明子と結婚、1984年に離婚。
昭和一桁最後の年代だが「昭和一桁も遠くなりにけり」を実感させられる。
ご冥福をお祈りいたします。
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