映画「ダンスウィズミー」が、きょう(8月16日)から公開され朝一(10:50~)で見た。MOVIXさいたまにて。
夏休みでお盆休みと重なって劇場内は満員。「ダンスウィズミー」は7分の入り。監督は「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」の矢口史靖(やぐち・しのぶ)。監督としては「サバイバルファミリー」(2017)以来2年ぶりの作品。
映画のはじめにワーナー・ブラザース(WB)映画とマークがでる。
監督がWBと初めてタッグを組んで初挑戦したミュージカルコメディ映画。
“音楽を聴くと歌って踊らずにいられない体”になってしまったOL・鈴木静香を主人公とするロードムービー的ミュージカルコメディ。
主演は、女優でモデルの三吉彩花(みよし・あやか)。
映画撮影時は22歳で、この6月に23歳という若さがはじけている。
171センチの長身でスタイルが良く、全シーンを吹き替え無しで挑んでいる。
あのミュージカルの「シカゴ」の日米舞台で主演の米倉涼子が168センチなので、大型スクリーンでも堂々として映える。モデル出身で、映画では「グッモーエビアン!」で、麻生久美子と大泉洋の娘役でしっかり者を演じていたのが印象的。
この映画は、三吉彩花の歌と踊りの魅力に尽きるとも言えそう。
三吉彩花の映画をこれからも見てみたくなる映画だった。
「ダンスウィズミー」では、日本のミュージカルスターの草分けとも言える宝田明がうさんくさい催眠術師マーチン上田を演じるが、その催眠術により、音楽を聴くとミュージカル体質になる女性を力いっぱい元気に明るく演じている。やや大げさに言えば、日本のエマ・ストーンだ!(笑)。
「ラ・ラ・ランド」を彷彿とさせるシーンもあるなど、楽しいコミカルなミュージカル映画となっている。1970年代~80年代にヒットした「狙いうち」「年下の男の子」「夢の中へ」「ウエディングベル」などの懐メロも登場する楽しいミュージカルだ。
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鈴木静香(三吉彩花)は一流商社の会社員。ある日、預かった姪を連れて遊園地を訪れる。無料券があったからだ。そこで、姪が催眠術で願いが叶うというので受けてみたいというので、催眠術師のマーチン上田(宝田明)に「ミュージカルスターの催眠術」をかけられることになるが、間違って同席した静香がかかってしまう。
以来、「狙いうち」などの曲が流れると勝手に体が動き、歌って踊り出してしまうのだ。会社の会議をぶち壊してしまうなどの失態を繰り返す。そのため、催眠を解くには、催眠術師を探し出し解いてもらうしかないと、全国行脚のマーチン上田を探し歩く事になるのだが・・・。
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三吉彩花は約500人からオーディションで選ばれたという。
スラリとした手足を生かし、体が勝手に動き出してしまう女性の“突き抜け感”を見事に表現している。元々ダンスが得意といい、ジャズダンスからヒップホップ、ポールダンスにも挑んでいる。
三吉彩花といわば凸凹コンビ役に、催眠術師の助手の千絵役に、お笑いタレントのやしろ優が演じている。この他、女子社員の憧れのエリート社員に三浦貴大、シンガー・ソングライターでモデルのchay、ムロツヨシ、倍賞美津子ら個性豊かな面々が登場する。
マーチン上田の行方を追うって、東京から、新潟、青森、函館、札幌とロードムービー風に描かれ、最後まで波乱に満ちている。
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ミュージカル映画を敬遠する映画ファンもいる。
映画の中で「さっきまで普通に話をしていた人が急に踊りだすなんておかしい」というセリフがある。ミュージカル映画を苦手そいう人を代弁するような言葉だった。バスの中で、それを聞いていた周りの人達からは驚くような”白い目”で見られるのだが・・・。
ミュージカル映画は、歌とダンス・踊りの迫力が楽しい音楽映画。
ミュージカル映画好きとしては、今年の邦画の上位(トップ3)に押したい映画。
細かいところでは、話をもりすぎて、エンディングが今ひとつなところがあったような気もするが、ミュージカル映画は楽しい気分にさせてくれるが一番。