
映画「ベニスに死す」の美少年役で知られるビョルン・アンドレセン(1955年1月26日生まれ)が先月25日に亡くなった。スウェーデン・ストックホルム出身の俳優兼歌手。
ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画「ベニスに死す」(1971)の美少年タジオ役で「世界一の美少年」と言われたが70歳でその生涯を閉じた。

美容師だった祖母の勧めで子役としての活動を始め、1969年にストックホルム郊外で撮影された青春映画「純愛日記」(1970)に端役で出演。
「純愛日記」は、1971年の日本初公開時にオリジナルから約20分カットされた状態で上映されたが、2008年4月26日に完全版が「スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー」の邦題で上映された。

1970年、ヴィスコンティ監督が「ベニスに死す」の映画化のため、主人公の作曲家を虜にする少年タジオ役を求めてヨーロッパ中を探し、アンドレセンがヴィスコンティの目に止まり、数多くの候補者の中から選ばれた。
映画出演からは遠ざかっていたが、1977年、スウェーデン映画に主演し復帰。2019年には世界的に話題となったホラー映画「ミッドサマー」に老人役で出演し、カムバックを印象付けた。


波乱万丈の生涯だったようで、2021年のサンダンス映画祭でビョルンの人生を描いたドキュメンタリー「世界で一番美しい少年(The Most Beautiful Boy in the World)」が発表された。この作品で、ヴィスコンティ監督や祖母、大人たちに性的搾取されてきたことが告発された。
映画出演では、ほかに「絶壁」(1977)「安易な殺人者」(1982)「マザーズ」(2016)「ミッドサマー」 (2019)などがある。
同一人物。
ご冥福をお祈りいたします。
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