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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「バニー・レークは行方不明」(1965)。再見。”伏線”があった。

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バニー・レークは行方不明」(原題:Bunny Lake Is Missing、1965)を再見した。”ミッシングもの”(失踪・誘拐・行方不明)映画。人間蒸発ものの傑作といわれる。こういうのをネタバレ厳禁映画というのだろう。町山氏(ロス在住の映画評論家)によると、キャスティングのトリックで大成功を収めたという。

どういうことか。

主人公のアン・レークという女性は常に何か不安そうな表情で、おどおどした様子。何か精神状態に問題があるのではないかと思わせる。ロンドンに越してきた母と娘。母親が幼稚園で娘がいないと騒ぐ。

幼稚園、警察が調べるが、子供を見たという人はだれ一人現れない。一方、このアンの兄という男スティーブンは、キリリとしていて、アンは、子供のころ、想像上のウサギのことをバニーと呼んでいたという。

バニーなんていう子供は、もともといなかったのではないかと警察も疑い始めるのだが・・・。

 ・・・

英国に幼い娘バニーを連れ移住してきたという若い母親アン・レーク(キャロル・リンレー)。幼稚園にお迎えに来て娘がいないと騒ぎだす。園側はバニーという子は預かっておらず園児名簿に名前もないという。

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ロンドン警察のニューハウス警部(ローレンス・オリヴィエ)が乗り出し捜査を始めるが、娘の持ち物まで1つ残らず消えており、そもそも娘などおらず妄想ではないのかと警察は疑う。さらに彼女の兄スティーブン・レーク(キア・デュリア)によれば、妹は小さい頃から空想上の“友達”によく話しかけていて、その名前が同じバニーだったという。ということで、妄想ではないかと説得力がある。

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実際に、冒頭から、娘のバニーは一切顔を見せない。バスに乗って、初めての異国の地ロンドンの幼稚園にやってきたのだが、目撃者もいない。もともとそんな子供はいない、というのを見るものに植え付けるように。ところが、最後のどんでん返しにあっといわされる。まともに思われた兄が豹変する。この人物は、どことなく「サイコ」(1960)のベイツ(アンソニー・パーキンス)を連想させる。ブランコのシーンは鬼気迫る迫力がある。

この映画について、類似の映画として「バルカン超特急」「フライトプラン」「チェンジリング」(2008)などが引き合いに出される。先入観には要注意という映画といえそうだ。

今回は端折ってしまったが。。。。 

■2年前(2018年5月)の記事:

fpd.hatenablog.com