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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「バニー・レークは行方不明」(1965)

 

バニー・レークは行方不明」(原題:Bunny 
Lake Is Missing1965)を”ついに”見た! 
 
オットー・プレミンジャー監督、キャロル・リンレー(リンリーの表記もある)主演による1965年のイギリスのサスペンス映画。
 
キャロル・リンレーといえば、リアルタイムで劇場でみた「ポセイドン・アドベンチャー1972で、劇中歌「The Morning After」アカデミー歌曲賞受賞)歌っていた(実際に歌っていたのはモーリン・マクガヴァンのが印象的「バニー・レーク」では、行方不明になった娘を探すために神経をすり減らす母親を熱演。
 
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アメリカからロンドンへ兄とともに引っ越してきたシングルマザーのアン(キャロル・リンレ)。4歳になる娘のバニーを初めての保育園へと預けるのだが、そのままバニーは行方不明となってしまう。
 
兄のスティーヴン(キア・デュリア)、警察らとともにバニーを捜すものの、その行方はおろか、彼女が存在したという痕跡すら発見できない事態に、周囲はアンの精神状態を疑い始めるのだったが・・・
 
 ロンドン警視庁の警視を演じるのは名優ローレンス・オリビエ(右から2人目)
 
もともと存在しない娘を架空の存在として思い込んでいるのか。
幼い頃、仲が良かった兄妹のふたりは、空想した女の子供を”バニー”と名づけていたことも発覚し・・・。いい人や、エロ爺や、怪しい人物も登場するが。
 
 

オープニング・クレジットのタイトル・デ
ザインから引き込まれる。
紙をビリビリと破ると、そこにクレジット(監督、出演者の名前など)が現れる。画面全体がめくられると、実際の映画の画面に移る。
 
抜群のタイトル・デザインを担当してい
るのは、
オットー・プレミンジャー監督の「カルメン」(1954)以来コンビを組むことが多いソール・バス
 
北北西に進路を取れ」などヒッチコック作品で有名なソール・バスのデザインは、スタイリッシュで、毎回唸らされる。
 
最初にソール・バスのデザインを知ったのは、1970年頃リバイバルでみた「ウエストサイド物語」(1961)と「おかしなおかしなおかしな世界」(1963)だった。アイデアとセンスに満ちたデザインが秀逸だ。
 
「バニー・レークは行方不明」も、不気味さ、不安感を煽るようなデザインが見ごたえがある。
 
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映画のジャンルで”ミッシングもの”(失踪・誘拐・行方不明)の原点にして最高傑作と言われる「バニー・レークは行方不明」。
 
近年では、ジョディ・フォスターが飛行機の機内で娘がいないとヒステリックで正気を失うほど騒ぐ母親を演じた「フライトプラン」(2005)やジュリアン・ムーアの「フォーゴットン」(2003)などが浮かぶ。
 
「バニー・レークは行方不明」も同系の映画だが、結末は想像を超える(←30%ネタバレ?)。シックス・センス」「エクソシスト」などは、見た人は決して結末を言わないでください、という宣伝文句だったが「バニーレーク~」も言わない方がいいだろう。
 
 

ラストシーンで、”カメラ・ワーク”のスゴさに、ジェットコースターの”絶叫マシン”のように絶叫しても、当局は一切関知しない。
 
この映画は、しばらくビデオ化、DVD化されなかったようだが、Tsutayaの「良品発掘」のラインアップの中にあるようだ。
 
脚本:ジョン・モーティマー/ペネロープ・モーティマー
撮影:デニス・クープ
音楽:ポール・グラス
1965年/イギリス/107分
 
 
☆☆☆☆
 
 
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