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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「いつか眠りにつく前に」(原題:Evening、2007、日本公開2008)</span>


 
いつか眠りにつく前に」(原題:Evening、2007)は、オスカー女優ヴァネッサ・レッドグレイヴメリル・ストリープ、さらにグレン・クローズらの豪華女優陣の競演による2つの時代を結ぶ感動作品。
 
死の床で自身の人生を振り返る女性と、そんな母の知られざる過去に触れて自分たちの人生を見つめ直す娘たちの姿を描く。
 
若き日のヒロインに映画「スターダスト」のクレア・デインズ
ヴァネッサ・レッドグレーブとメリル・ストリープの実の娘がそれぞれ出演しているのも見どころ。このほかパトリック・ウイルソン(「ヤング÷アダルト」「オペラ座の怪人」)、トニ・コレット(「ヒッチコック」)などが出演。
 

 

 
1時間50分の映画で、メリル・ストリープが画面に現れるのは1時間30分経ってからで、ラストの20分間の出演だけだが、重みのあるセリフ、演技ぶりで、大女優の貫録を見せつけている。
 
主人公アンには、二人の娘がいるが、この姉妹の性格、考え方の違いや、確執めいたものも描かれ、ドラマに深みを増している。臨終を前にして、アンが40年前に想いを寄せていた男の名前を何度も口に出すことから、次女のニナは、興味を示す。
40年以上前にアンの友人だったライラが見舞いに来た時に、ライラに”真実”を聞くのだった。
 

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人は臨終のときに、これまでたどってきた人生が走馬灯のように思い起こされるというが、老婦人アン(ヴァネッサ・レッドグレイブ)は、「人生に”過ち”なんてないのよ。少し眠らせて・・・」と語り、しばらくして息を引き取る。
 
アンの次女・ニナは、自身の生き方に悩んでいた。姉は、二人の子供とキャリアのある夫と家政婦がいて、週3回は全員で外でディナーという恵まれた環境で平和な生活。その姉の満ち足りた生活に対する反発もあったのか、ニナは、「5年ごとに仕事も変わり、ボーイフレンドも変わり、言わせてもらえば、悪女を演じていない?」と言われる始末。
 
そんな時に、アンの親友だったライラ(メリル・ストリープ)が、見舞いに来て、ニナは二つのことを質問するのだった。ひとつは、アンが口にしていたハリスとアンの関係、もう一つは、アンが時折語っていた「過ち」とは・・・。
 
ライラの「アンは、やるべきことをやった。あなたたち二人を育てた」と明快な回答を得て、ボーイフレンドとの間に生まれつつある新しい生命(2か月)をボーイフレンドに告げ、新たなスタートを決意するのだった。
 
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名女優の演技を見ているだけで、重厚さが伝わってくるドラマだった。
ヴァネッサ・レッドグレイブといえば「欲望」(Blow-up, 1966)を思い起こすが、「いつか眠りに・・・」の時は70歳だが、老けメイクでまさに老女役が板について。メリル・ストリープは、この映画の時は58歳だが、70歳前後の役柄も演じてしまう大女優ぶり。
 
メリルの若いときの母親役に、グレン・クローズが扮しているが、この女優も個性派女優ですごい。娘の結婚式の招待客の席順に腐心するのだが、「この人とこの人は仲が悪いから戦争にならないように、隣の席にしない」とか(笑)。
 
大女優が出演ということで見た映画だが、中身のある映画だった。
大傑作とは言えないが、佳作であることは間違いない。
 
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忘れていたが、一度見ていた(笑)。
 
 
☆☆☆
 
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