古き良き時代のジャズやフレッド・アステア&ジンジャー・ロジャースのコンビによる往年のミュージカル映画などを彷彿とさせる演出やカラフルな色彩など、1950年代風の映画的な要素がふんだんに盛り込まれている。
ハッピーエンドではないすれ違いの恋模様がリアルで共感できる作品。
映画のロケ地巡りも人気という。俳優の手形などがあるハリウッドのチャイニーズシアターの「ウォークオブフェイム」は一度訪れたことがあるが、そこから徒歩10分ほどにあるのがチャップリンやモンロー、ジェームス・ディーンなどハリウッドで成功を収めた往年のスターたちが描かれている壁画「You Are the Star Mural」。
壁画”You Are the Star Mural”
グリフィス天文台
ミアとセバスチャンが待ち合わせたリアルト・シアター。
劇中、リアルト・シアターではジェームス・ディーン主演の「理由なき反抗」(1955)が上映されていた。セバスチャンが、映画の中のセリフ「弾は抜いてある」と言ったセリフがあった。ミアが映画を見ていないというので、セバスチャンが誘った。ミアは別の約束があることを忘れていて、そちらに参加。セバスチャンのピアノの音楽が流れたので、中座して、映画館に向かう。
上映が始まってからミアが駆けつけたが、スクリーンの前に立って、セバスチャンを探すミア。フイルム上映のため、映写を遮ってしまうがセバスチャンがミアに気づく。ミアがしばらくしてから映画館の前を車で通ると、取り壊し中だった。
「夏」「秋」「冬」「春」と描かれるが、最後はミアとセバスチャンが別々の道を歩んでから5年後。ミアは夫と子供と暮らしていたが、ディナーに立ち寄った店が「セブの店(=セバスチャンの店)」だった。店の名前こそ違っていたが、セバスチャンが弾くぴあのの曲に惹かれてミアが初めて入った店だった。
ミアは夫と席に着くが、ミアとセバスチャンが結婚していたら・・・というシーンが映し出される。そして、ミアの夫が、まだ店に残るかと聞くと、「でましょう」というミア。
ピアノを弾くセバスチャンと”アイコンタクト”(今風の言葉で言うとめちゃくちゃいいシーン!)。まだ、これから何回も見ることになりそう(笑)。
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