GW期間前後は、これはという作品が少なかったが、本格夏シーズンに向けて、見たい作品が登場。洋画では「ゲティ家の身代金」「ハン・ソロ」であり、邦画では「空飛ぶタイヤ」を筆頭に「万引き家族」「蚤(のみ)とり侍」などだ。
■「ゲティ家の身代金」
リドリー・スコット監督作品。1973年に発生した、石油王ジャン・ポール・ゲティの孫ポールの誘拐事件を基にした実話。誘拐犯から連絡を受けたポールの母アビゲイルが、息子の命を救うため、誘拐犯だけでなく身代金の支払いを拒否したゲティとも対決することになる。完成間際の2017年11月、当初ゲティ役だったケビン・スペイシーがスキャンダルによって降板。急きょオスカー俳優クリストファー・プラマーが同役に起用され、第90回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたことでも話題を集めた。共演はミシェル・ウイリアムズ、マーク・ウォールバーグなど。
「少年は残酷な弓を射る」で世界を騒然とさせたリン・ラムジー監督6年ぶりの新作。説明的な描写やセンチメンタリズムを排除し、徹底的に研ぎ澄まされたスタイリッシュな映像美を創出。元軍人で、殺しを厭わない冷徹な人捜しのプロという異色の主人公・ジョーに扮したのは、その類い希な個性でアカデミー賞に3度ノミネートされた確かな演技力の持ち主のホアキン・フェニックス。
■「女と男の観覧車」
監督・脚本ウディ・アレン。「ミッドナイト・イン・パリ」では1920年代黄金時代のパリへ、「カフェ・ソサエティ」では1930年代のハリウッドへと観客をタイムトリップさせたアレン監督。本作は、女と男の恋と欲望、うそと裏切りを乗せて、まわり続ける観覧車。そこから見える景色は、うっとりするほど美しいが、同じ場所を回転するだけで、どこにもたどり着けない。夢のように美しい映像で人生の切なさを描ききった、アレン監督の恐るべき野心作。主人公ジニーを演じるのはケイト・ウィンスレット。ジニーの恋人ミッキーにジャスティン・ティンバーレイク。ジニーにふり回される夫のハンプティをジム・ベルーシ。ハンプティの娘キャロライナを、アレン監督に大抜擢された新鋭ジュノー・テンプルが演じる。
■「ハン・ソロ」
ハン・ソロの生涯を描いたスピンオフ・ムービー「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」。次々と展開するハン・ソロの活躍をバックに、ハワード監督は、主人公である密輸船の船長の「通過儀礼」についてこう語る。「チューバッカと出会い、ミレニアム・ファルコンを探し出し、ランド・カルリジアンと対面する・・・“ハン・ソロ”になるまでに、彼は数々の試練に直面し、数々の苦難を乗り越えなくてはならないだろう」。息をのむ映像が盛りだくさんで見ごたえがありそう。予告編では銃撃戦や、暗鬱な街並みを垣間見ることができる。
■「蚤(のみ)とり侍」
小松重男の小説を「後妻業の女」「愛の流刑地」などの鶴橋監督が映画化した異色時代劇。ある失言で越後長岡藩・藩主(松重豊)の気分を損ねた藩士・小林寛之進(阿部寛)が、表向きは猫の“のみとり”を商売にしつつ、実態は床で女性の相手をする裏稼業を命じられ、悪戦苦闘しながらもその道を探求していく姿を描く。寺島しのぶ、豊川悦司、大竹しのぶ、風間杜夫ら鶴橋組常連に加え、斎藤工、前田敦子、落語家の桂文枝など、脇を固める豪華キャストも競演。
■「検察側の罪人」
「検察側の罪人」は、雫井脩介による2013年の同名小説の実写化作品。監督・脚本は原田眞人。主演は、木村拓哉、二宮和也。他に吉高由里子、キムラ緑子、松重豊、山崎努ほか。時効、冤罪、そして司法制度への考察とともに「正義とは何か?」というテーマを描いた、雫井ミステリーの最高傑作とも評される作品。都内で発生した強盗殺人の容疑者の一人は、過去の未解決殺人の第一容疑者だった。捜査方針を巡って二人の検事が対立する。法で裁けない罪人は、罰を免れ赦されるのか。罪と罰、善と悪、そして、司法と検察官…。ついに彼は最後の一線を踏み越える。
■「万引き家族」
「そして父になる」「三度目の殺人」の是枝裕和監督・脚本。リリー・フランキー、安藤サクラ主演。東京の下町を舞台に祖母の年金と万引きで生計を立てる貧しい一家を主役にした物語。親の死亡届を出さずに年金を不正に貰い続けていたある家族の実際にあった事件をもとに、是枝裕和監督が家族や社会について構想10年をかけて考え作り上げた。
■「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」
篠原涼子、広瀬すず主演。90年代に青春を謳歌した女子高生グループ<サニー>の6人。20年以上の時を経て、それぞれ問題を抱える大人になっていた。メンバーのひとりだった専業主婦の奈美は末期ガンに冒されていた。「死ぬまでにもう一度みんなで会いたい」という願いが動き出す。
■「友罪(ゆうざい)」
心を許した友は、あの少年Aだった。17年後、再び起こった新たな事件。今、6つの人生が交錯し、たどり着く慟哭の真実・・・。「64-ロクヨン-」監督、製作陣が再結集。出演は、佐藤浩市、生田斗真、瑛太、夏帆、山本美月、富田靖子、光石研ほか。
■「羊と鋼(はがね)の森」
2016年第13回本屋大賞を受賞した小説「羊と鋼の森」。ピアノの調律師という世界を繊細な筆致でつづり、日本中の読者の心を震わせた本作が、待望の映画化。ピアノの音、森の景色や匂い、心を打つ言葉・・・。映画ならではの、五感を刺激する美しい映像を、豪華キャストとスタッフで贈る、青年の、優しくて力強い成長物語。作曲・編曲・久石譲、ピアノ・辻井伸行。出演は、山崎賢人、鈴木亮平、上白石萌音、堀内敬子、仲里依紗、吉行和子、三浦友和、光石研ほか。
■「空飛ぶタイヤ」
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