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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」(2016)


 
ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」(原題:Jack Reacher:Never Go Back、2016)を見た。MOVIXさいたま。「アウトロー」(原題: Jack Reacher、2012)の続編。2003年の大ヒット作「ラスト・サムライ」でコンビを組んだエドワード・ズウィック監督とトム・クルーズの13年ぶりのコンビが復活。製作はトム・クルーズ
 
トム・クルーズは、「ミッション・インポッシブル」シリーズで5作品で主演イーサン・ハントを演じているが「ジャック・リーチャー」も気に入っているようで、このシリーズも続きそうだ。
 
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ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は、かつては陸軍の秘密捜査官(少佐)として、軍内部で起きた事件の捜査を担当。退官後は流れ者となるが、軍部や退官兵が関与する事件が起きると情報をキャッチしてあらわれ、巨悪に挑んでいく。その腕っぷしの強さ、格闘技術の破壊力は、「96時間」のブライアン・ミルズや、ジェイソン・ボーンを彷彿とさせる。
 
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映画の予告編で何度も見せられるシーンがいきなり冒頭に登場する。
パトカーの赤いランプが光り、暴力事件があって駆け付けたらしい。目撃者たちの証言で、殴った男は、店の中のカウンターにいると男を指さし、警官が駆けつけ手錠をかける。
 
手錠をかけられたジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は、連行されそうになると突然、「90秒以内に2つのことが起きる」と予言する。「まず電話が鳴る」「次にこの手錠はあんたの手に」というリーチャーの言葉だ。鼻で笑う保安官だったが、結局リーチャーの予言通りとなる。・・・というシーンだ。
 
快調な滑り出しのオープニングだ。
 
リーチャーは古巣である軍に立ち寄るため、現在の指揮官であるターナー少佐(コビー・スマルダース)を訪ねるが、スパイ容疑で逮捕されたと聞かされる。ターナー少佐は嵌められたのだと感じたリーチャーは、ターナーを助けるために動き始めるが、リーチャーを追う謎の影が現れる。しかし、リーチャーは軍で培った能力で次々と敵を倒していき、ターナー少佐を牢獄から脱出させる。何かの陰謀があると感じた二人は、真相を探り始める。

 
リーチャーは、ターナーだけでなく、自分の娘かもしれないサマンサ(ダニカ・ヤロシュ)と一緒に逃避行を続けるが、娘を何者かによる危険から守るというのは、まさにブライアン・ミルズ(「96時間」のリーアム・ニーソン)だ。
 
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ストーリーは省略するが、アクションに次ぐアクションと音楽で、最後まで飽きさせない展開が続く。特に、トム・クルーズは、超人的な動きで悪と戦う姿がハマり役となっている。何者かが後をつけていることにはいち早く察知する俊敏さがある。
 
 
実年齢が54歳とは思えない体力があり、全力で走ったり、高いところから落ちたりするアクションを自身で演じている。何よりも格闘シーンなど、相手が4人いても、一人づつ倒していく強さを持つ。
 
かつての殴り合いのシーンなどでは、相手に拳があたっていない、”空振り”の不自然な演技を見せられて興ざめしたことが多かった(「ゴッドファーザー」や「ボルサリーノ」など枚挙にいとまがない)が「ジャック・リーチャー」は、ビシバシの効果音が抜群で迫力と臨場感がある。
 
ターナー少佐(コビー・スマルダース)が、15歳の少女・サマンサ(ダニカ・ヤロシュ)に、護身術として、銃を向けられた時の対処の仕方を教えるシーンがあり、それを見たリーチャーが「あの手なら、とっくに殺されている」と注文を付ける。そこで、ターナーとサマンサは、さらに練習を重ねる。
 
しかし、この伏線が、最後に生きてくる。
悪漢が、サマンサに銃を突きつけ、リーチャーに銃を捨てろと迫るのだ。
リーチャーは「わかった、俺を身代わりに殺しても娘を助けろ」と銃を置く構えをする。その時に、サマンサだけにわかるように「あの手なら、とっくに殺されている」(字幕)と口にするのだ。そして・・・。
 
ターナー少佐(コビー・スマルダース)のスパイ容疑の濡れ衣が晴れて、陸軍の職場復帰を果たして歩く姿がかっこいい。
 

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字幕は、ご存じ、戸田奈津子女史。
飛行機で、ターナーとリーチャーの間に座っているサマンサが、ターナーに聞く。
「(リーチャーは)Boyfriend?(字幕:彼氏)」「いいえ」「じゃあ、friends with benefits?」(字幕:セックスフレンド)だった。直訳すると「利益付きの友達」つまりセックスもする友達→セックスフレンド(セフレ)となるようだ。
 
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個人情報が特定できるものは持たず、人間関係のしがらみとは一切無縁の一匹狼、ジャック・リーチャー。一緒に行動を共にするターナーとも距離を保ち、孤高のヒーローを演じている。かつてのハンフリー・ボガートのようなハードボイルドの味といえるかもしれない。
 
カーチェイス、銃撃戦、素手のアクション、クールなセリフ(常に短い)など見ごたえのある映画だった。
 
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