映画館といえば、シネコン(シネマ・コンプレックス)が主流の映画館が中心となっているが、ネットで座席を予約したり、全席指定席、入れ替え制が当たり前となっている。
現在でも、一部の名画座、ミニシアターなどは、全席自由席だが・・・。
「ボッカチオ’70」というイタリア映画の未見の第1話だけまず見たが、1960年ごろの時代、主人公のカップルが映画を見に行くシーンがある。
映画館の中は超満員で、立ち見もやっと人が入れるくらいの、通勤時の”満員電車”並みの混みようだった。”吸血鬼”かなにかの映画だったが、客席から、恐怖の声が広がると、背が低い女性は見えないので、「みせて」というと、男が、まるで小さな子供を「高い、高い」と持ち上げて「ほら、見えるか?」といった格好をするのである。
またこのカップルは、映画の上映中に、プライベートなことをしゃべり続けるので、まわりの立ち見客が、何度も迷惑そうな顔をするのがおかしかった。そんなこともお構いなしに、”私の世界”に浸っているこのふたりも、今で言えば、迷惑を考えないバカップルと言えるかもしれない。
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過去の名作のリバイバルを最初に映画館で見たときに、「立ち見」だったことが多かった。2時間以上も座席の右側通路で立ち続けてみた映画の1本が「ローマの休日」だった。1970年ごろだったが、この映画を見たときには、立ち疲れなどはまったくなく、映画に登場するオードリー・ヘプバーンの美しさにうっとりしていたのを思い出す。名作はどんな状態で見ても名作だなと思った。
「七人の侍」は映画館でのリバイバルで、4、5回は見ていた。その後購入したレーザーディスクやDVDでも見ているいるが、最初に見たのは、新宿の二番館での立ち見だった。3時間以上だったと思うが、長さは気にならなかった。そのころのキネマ旬報で、黒澤明監督が、一般観客の反応を知りたくて、お忍びでその劇場に来ていたという記事もあった。
リアルタイムの映画では「エクソシスト」も話題になって、超満員の劇場で、一番うしろの壁に寄りかかって見た映画だった。女子高生が、映画館で失神続出、という記事がスポーツ紙などで踊っていたこともある。実際にそういった場面に遭遇はしなかったが、主役のリンダ・ブレアの首が、ギーギーと回転するシーンなどでは、館内に”黄色い声”で、キャア~キャア~!という声が広がっていたことは記憶に新しい(笑)。
「風と共に去りぬ」は、東銀座の松竹セントラルでみたが、70ミリ大画面の映画を、空いている席が、最前列のど真ん中しかなく、そこで見た。全体のスクリーンを俯瞰して見ることができず、大画面で馬車が走るシーンなど、”イナバウアー”のように首を後ろにして見ないと見にくいので、難儀した。
「男と女」を新宿の名画座で見たときは、風邪をひいていた。咳き込むのを抑えようと必死で、映画に集中できなかった。画面では、シャーララ、シャバダバダ、シャバダバダ、シャバダバダ、シャララ~、シャバダバダ~♪と音楽がながれていて、アヌーク・エーメが美しかったが・・・。
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1週間前に、風邪をこじらせたよう。
病院に行き3日間、薬を飲んだが、花粉症の自覚があり、その影響か分からないが、胸が苦しくなり、一昨日、念のためレントゲンと心電図を取って診てもらったが、異常はないということだった。きょう9:30に一応血液検査をする予定。
病院は、歯医者以外は無縁だと思っていたが、ちょっとこのところ、体調が悪いようだ。次回のブログのタイトルは、「映画、集中できないんだってね。」(東宝)か「花粉症はつらいよ」(松竹)になりそうだ。
”fpd、風邪とともに去りぬ”ということには”当面”ならないと思うのだが・・・。
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