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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「キトキト!」(2007) 大竹しのぶが”肝っ玉母ちゃん”。</span>



キトキト」(2007)という珍しいタイトルの映画を見た。
キトキト”とは富山県の方言で、”生きがいい”の意味。

二人の子供を女手一つで育て上げた”肝っ玉母ちゃん”を演じる大竹しのぶが圧巻。とにかくハチャメチャだが、子供に対する信頼感がすごい。

息子が東京に出てホストをしていたが、”仕事場”を見たいと、真っ赤で派手な衣装で店に現れると、3年前に家出した娘が、なんとキャバ嬢になっていてホストクラブに客として現れ、一家3人が鉢合わせをするが・・・。驚いて怒るのかと思ったら、母ちゃんの行動は、全く違っていた・・・!(笑)。



・・・
富山県の高岡に強烈な一家がいた。
特攻服でバイクに跨る暴走族の優介(石田卓也)、自他共に認めるスケバンの美咲(平山あや)、そして包丁を振り回して美咲をまともな人間に更正させようとする母の智子(大竹しのぶ)の三人家族。

美咲は、鳶(とび)職の健さんと駆け落ちして家を出て行った。
そして優介は、問題を起こして学校を退学になってしまった。タクシーの運転手をやっていた智子は、これを機に運転手をやめてスナックを開店させる。
店の名前は、子供たちの名前の1字から「美優」とした。


智子は、優介を専門学校に行かせようとする。
しかし、全てに嫌気がさした優介は、親友の眞人と共に家を出て東京に向かった。東京に着いた二人はホストになって働き始める。

そんなある日、キャバクラで姉の美咲と再会する優介。駆け落ちして音信不通だった美咲は、いつの間にかその店のナンバーワンになっていたのだ。優介が朝帰りすると、家の前に智子が待っていた。



ホストクラブで働いているという優介がどんな仕事をしているのかを見るためにホストクラブまで、派手な衣装でついていく智子。そこに運悪く現れた美咲。

智子は家出娘の美咲にビンタをかまして泣くが、実は二人共、再会を喜び合っているのだった。智子は、好きな人が出来て再婚する決心をしたと二人に報告した。

再会の後、それぞれの生活に戻って行く三人。
しばらくして優介はタチの悪い同僚ホストと喧嘩をしてしまう。
そこに美咲がやってきて母の智子が倒れたことを告げた・・・(MovieWalker)。



・・・
母ちゃん・智子は、子どもを育てるため、ヤクルトレディ、保険の外交員、タクシー運転手などで働きづく目で来たが、成長した娘は、なんとスケバンになって、男と駆け落ちして東京へ出てしまう。3年間も音沙汰なし。息子の優介は、高校に通っていたが、成績も悪く、態度も悪いと、母ともども教師から呼び出されるが、お荷物扱いにされていることに怒りを覚えた親子は、自ら中退を申し出る。

「高校くらいでないと、弁護士か政治家にはなれないよ。仕事が狭まるよ」という能天気な母親。優介は、パチンコ、シャッターの閉まった店と大仏しかない街はゴメンだと、友人と、後先考えずに東京へ。「人生は、自分お生きた証(あかし)を残すことじゃ。ここからは自由行動じゃから、好きなようにやれ」と電車を見送る母ちゃん。

東京・新宿歌舞伎町で目についた看板が、「ホストクラブ」の募集。
さっそく訪ねると、客の指名など固定客を掴むと、売上の45%は店に行くが、月に
200万円稼ぐものもいるという。ただし、遅刻1回2万、欠勤4万などのペナルティも課せられる厳しさもある。売上が落ち込むと店長の檄が飛ぶ。これが凄まじい。「客が来なければ、枕でもやれ。おばちゃんとイッパツやって、髪を掴んででも連れてこい!」だった。

・・・
パソコンを習い始めたいという智子。優介に「アキバハラ」に行こうというと、「アキハバラ秋葉原)」と言い直されるが、量販店で、12万円というパソコンを値切ろうとするが、上手く値引きさせたり、肝っ玉ぶりが健在。

「お母さんの生きた証は、優介と美咲だ。」という言葉が、智子が亡くなってから8年後に、ダンボールにあったパソコンの「子供たち」というファイルの中にあった。

優介は、3歳くらいの子供と、妻のお腹には二人目の子供が宿っていた。
妻は、優介がホストの仕事で最初に指名された藍(伊藤歩)だった。優介は、ホスト時代も堅実で、八百屋で、納豆3個が100円は高い、などと質素な生活だった。それを見ていた藍は「そんなことではホスト失格だ」などといっていたのだが・・。

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共演陣は、名バイプレーヤーの井川比佐志、光石研など。
「ホストクラブ」などは、「”ドンペリ”入りましたぁ~。ありがとうございま~す」などと
ホスト一同が、客にお礼を言い、客を煽り、どんどん高級酒の瓶を開けさせて、水商売や有閑マダムから、一晩20万円なりのお金をむしり取る、あくどい商売。「色恋・枕でも、なんでもいいから稼げ」と気合が入っている(笑)。



一にも二にも、大竹しのぶのはじけっぷりが印象的な映画だった。
高校教師のいい加減な態度に、消化器を顔にシュシュシュとぶっかけて、ハイさいならなのだから。

☆☆☆

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