「地上より永遠に」(1953)を見た。
TVで何回もかつて放送され、一部は見ていたが完全に見たのはきょうが初めて(笑)。映画ファンなら、このタイトルは「地上(ここ)より永遠(とわ)に」と読むのは常識(笑)。
第26回(1953年)アカデミー賞では、作品賞、監督賞(フレッド・ジンネマン)、助演男優賞(フランク・シナトラ)、助演女優賞(ドナ・リード)、脚本賞(脚色部門:ダニエル・タラダッシュ)、撮影賞(バーネット・ガフィ)、録音賞(コロンビア映画サウンド部門)、編集賞(ウィリアム・ライアン)の8部門を獲得した映画史上に残る作品だ。
妥協を知らないプルーはかつて試合中に親友を失明させたこともあって、中隊長の誘いを断る。人柄も良く機転もきく曹長ウォーデン(バート・ランカスター)はプルーを説得しようとするが、効果はなかった。彼は、孤立無援となり、分隊長(ジョン・デニス)らにひどいシゴキを受け始める。
味方は兵士のアンジェロ(フランク・シナトラ)ただ一人。だが彼も営倉係長ジェームズ(アーネスト・ボーグナイン)に難癖つけられ、鉄格子のなかに放り込まれてしまう。中隊長は無能で何も出来ず、彼に愛想をつかした夫人カレン(デボラ・カー)は男たちと浮名を流し、現在は要領のいいウォーデンと浮気をしている。
一方、プルーは元ウェイトレスのロリーン(ドナ・リード)と恋におちる。しかし、アンジェロがジェームズに痛めつけられ殺されたのを見たプルーはナイフで決闘しジェームズを殺し、ロリーンの家に隠れる。
そして12月7日の朝、日本軍の奇襲が始まった。混乱の中でプルーは仲間の兵士に背後から銃撃されてあっけなく命を落とす。「彼こそ立派な人間だった」というウォーデンの言葉が虚しく響く(HPより)。
ラストシーンで、ハワイから本土に向かう船に乗り合わせた二人の女性、カレンとロリーン。この二人は初対面だが、ロリーンが、自分の恋人が12月7日、日本軍の攻撃で亡くなったとカレンに語る。その恋人の名前は、プルーというと、その名前はカレンもよく知っている名前であり、顔色が変わる。映画は「The End」
映画は、日本軍が、真珠湾攻撃を仕掛けてきたところで終わる。
バート・ランカスターがかっこいい役だ。軍人として任務についているときは、そつなく要領もよくこなしているが、大胆なところもあり、直属の上司である将校の奥さん、カレン(デボラ・カー)に近づいて、浮気をしてしまう。
とくに有名なシーンとなっているのが、海辺の波が打ち寄せる場面のラブシーン。
仕事に忠実な半面、ウイスキーを飲みすぎて、べろんべろんに酔っぱらってしまうこともあり、その落差の大きさがおかしい。性格俳優が多数出演していて、演技を見ているだけでもわくわく。
ジェームズ(アーネスト・ボーグナイン)と兵士のアンジェロ(フランク・シナトラ)の大喧嘩や、ジェームズとプルー(モンゴメリー・クリフト)のナイフを使った決闘などのファイトシーンが多い。プルーは、トランペットの名奏者であり、ボクシングの腕前も高く、兵隊の中で、ボクシングに誘われたのを断ったために、嫌がらせを受けることになる。相当な頑固な性格だ。
デボラ・カーは、正統派美人。夫が浮気をしており、愛想をつかしている状態で、離婚を迫っているが、OKしないためフラストレーションがたまっている。そこにウオーデンが現れて、密会を続けるが、その密会の後ろめたさに終止符を打つために本国に帰る決意をしたのだが・・・。
モノクロながら、俳優の個性的な演技を堪能でき、飽きさせない。
DVDが最近、低価格化しているが、一時期「ワンコイン(500円)DVD」というのが流行ったが、今はなんと「380円」DVDがシリーズとして登場しており「地上より永遠に」をとりあえず購入。このシリーズには「マルタの鷹」「終着駅」「アラバマ物語」など数十以上のタイトルが含まれている。レンタルよりも断然「得」かもしれない(笑)。
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