Happy Flight 予告編
「HAPPY FLIGHTハッピー・フライト」は、2008年公開の日本映画。
飛行機、空港を扱った映画には、パニック映画の「大空港」(1970)とその”エアポート・シリーズ“などがあるが、「HAPPY FLIGHT」も企画当初は、矢口史靖監督(脚本も)は、航空パニック映画を考えていたという。
しかし、2年間のリサーチの結果、航空機が墜落する可能性は非常に低いことや、航空業界の裏で働く人々の面白さを知り、脚本の内容を変更。そのため、旅客機が機体異常で引き返し無事緊急着陸するだけという非常に地味な物語を面白く見せる映画となった。
全日本空輸 (ANA) が全面的に協力、実名で登場する。ANAでは社内に映画の特別チームを編成し、作品企画時から、脚本の直し、撮影時の協力、衣装の貸与、ロゴマークの使用などのほか、撮影現場の立ち会い、社員によるエキストラ参加など多岐にわたって協力を行った。
ANAで働くパイロット、地上スタッフ、CA(客室乗務員)のあまり知らない、過酷な日常の世界を追った緊迫しつつも、コメディタッチの映画で、気楽にみられる。
ストーリー
副操縦士の鈴木和博(田辺誠一)は機長への昇格訓練を受けており、今回の羽田かホノルル行きのフライトが昇格の分かれ目だった。教官が温厚な望月(小日向文世)で安堵したのも束の間、望月が風邪をひき、代わりに厳格な原田典嘉(時任三郎)が鈴木の教官を務めることになった。
一方今回のホノルル行きが国際線デビューとなるCA・斉藤悦子(綾瀬はるか)。悦子は、おっちょこちょいで、失態をおかすが、得意の料理などで、何とか面目を保ちながら、成長していく。その便には厳しいことで知られるチーフパーサー・山崎麗子(寺島しのぶ)も乗務していた・・・。
そんな中、鈴木・原田のもとに、山崎麗子からキャビンで翼に何かがぶつかるのを見た乗客がいるとの知らせが入り、その直後、機のエアデータ・コンピュータが狂った表示を出し始めた(HPより)。
緊急着陸の事態を迎えた航空機をめぐって、パイロットや乗客、CA、地上スタッフなどの対応を細かく描いている。新人CAの悦子は、乗客の様々な注文に戸惑いながらも乗客と注文を一致させるために、小学生の注文のリンゴジュースは「リンゴ小僧」、「ひげ・本」「ほくろ・週刊誌」…といった具合で覚えていく(笑)。
チ―フ・パーサー・山崎を演じる寺島しのぶはさすがの貫禄。新人や、ほかのCAが失敗しても、落ち着いて客に対応し、信頼を得ていく。うるさい乗客も、正論で納得させてしまう。
オペレーション・ディレクター、高橋昌治(岸部一徳)は、最新コンピューターには不慣れだが、緊急時には、その力を発揮する。いつも孫の手で背中をかいている。