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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

ドラマ「遠まわりの雨」(山田太一ドラマスペシャル)①

山田太一ドラマは、当たりはずれがない。

 

今日の「山田太一ドラマスペシャル遠まわりの雨」
副題が”20年ぶりの再会に燃える恋・・・大人の男と女がその一線を越える時・・・夫婦家族愛の行方! 鎌倉極楽寺駅衝撃の別れに涙が止まらない・・・今だけ恋に落ちよう”

 

この見出しの通りでした(爆)。

 

この二人(渡辺謙夏川結衣)は、20年前に一時期付き合っていた元カレ・元カノ同士。

 

よくあるメロドラマのように、ある時再会して、焼けぼっくりに火が付いたとなるのか・・・と思ったら、そんな薄っぺらなものではなかった(笑)。

 

(fpdの奥さんは、きょうのドラマは見ないから、”一線を超えたかどうか”だけ知りたいから後で聞かせてくれ、といって寝てしまいましたが。爆)

 

結果は、正確な意味では「一線を越えることはなかったです(爆)」
しかし、わずかな時間、凝縮して、”恋が燃えた”ようです。
ラストシーンの数分は、盛り上がりました!ドラマでした。

 

田中美佐子のファンだったので、田中が再会の相手かと思ったら、田中美佐子は、渡辺謙の奥さん役で、現実的な、しっかりした奥さんでした。夏川結衣が、魅力的だった。旦那の岸谷五郎が、病に倒れて入院した後、工場を切り盛りする姿も元気いっぱいでいい。

 

山田太一は、ドラマの筋書きがすばらしい。
世界トップレベルの腕を持つ職人を抱えた小さな町工場が立ち並ぶ東京の蒲田。

 

このドラマ『遠まわりの雨』は、不況の嵐が吹き荒れるその町工場のひとつを舞台に、繰り広げられる作品。主人公の福本草平(渡辺謙)は、郊外のホームセンターで慣れない接客の仕事をしている風采の上がらない中年男。妻と反抗期の娘と暮らす福本には、意外な技能が隠されていた。

 

経営難が続く蒲田の小さな金型工場・秋川精機に、突然海外から注文が入る。

 

注文の内容は、コンピューターでは難しい部品の製造。手作業が得意な熟練工の社長・秋川起一(岸谷五朗)は、経営を立て直せると張り切るが、不運にも脳卒中で倒れてしまう。倒産の危機に直面した社長の妻・桜(夏川結衣)は、思いあぐねた末、ひとりの人物に助けてもらおうと決心する。ワラをも掴む思いで訪ねたその相手、それは、かつての恋人、草平だった。

 

草平は、その工場で働いていた20年前、起一以上の腕を持った職人だった。しかし、桜は跡継ぎである起一を結婚相手として選び、草平はその後、工場を去っていた。恥を忍んで姿を見せた桜に助けを求められ、草平は一度は断わるものの、思い悩んだ末に秋川精機の門を叩く。

 

そこには、工員の菊池康(AKIRA)、城田(近藤芳正)らが、社長の留守を守っていた。草平は、ベテランの城田を自分の助手として指名、一方コンピューターに秀でている康には手作業と並行してコンピューターを使って同じ作業を進めるよう指示、そして草平の挑戦が始まった・・・。

 

山田太一書下ろしのこのドラマは、世渡りがあまり得意ではないひとりの男の人生と、時代の状況を重ね合わせながら、変わらぬ人の優しさを丹念に描いた、珠玉の社会派下町人情ドラマだ(HPより)。

 

大方の映画ファンは、同じ時間帯の「M:i:III」を見たことと思いますが、山田太一で正解でした(笑)。