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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

1960年代(51)映画「男性・女性」(1966)

「男性・女性」(1966)は、低予算のジャン=リュック・ゴダール監督による即興的に作った映画である。ゴダール作品は、一見支離滅裂で難しいという声も聞かれる。しかし、ゴダール監督の影響を受けた監督も多いようで、クエンティン・タランティーノもその一人といわれる。

 

なるほど、風変わりだ(爆)。

 


「男性・女性」も、冗談と不合理や、一見関係なさそうな事件が、物語を中断させたりするが、不連続で続くシーンが、それぞれインパクトがあった。ヌーベルバーグの作品では脇役だったジャン=ピエール・レオが初めて主演したほか、後に「雨の訪問者」で有名になったマルレーヌ・ジョベールカメオ出演だが、カフェの女役でブリジット・バルドーも登場した。
1960年代のフランスとパリのタイムカプセルといわれ、シャルル・ド・ゴールアンドレ・マルローをはじめジェームズ・ボンドボブ・ディランといった言葉も出てくる。60年代のパリの風俗の断面を切り取った映画だった。
映画は、スウェーデンとフランスの合作。        
若者の文化と意識の問題を扱うのに、スウェーデン映画界の協力が必須であった。
ゴダールアンナ・カリーナが1964年に設立した製作会社「アヌーシュカ・フィルム」にとっての第3作であり、初めての合作映画だった。
ゴダールの映画では、「男性・女性」がベストという学生時代の友人がいたが、個人的には「ウイークエンド」「気狂いピエロ」が印象に強い。
“気狂い”とは、当時は気が付かなかったが、ずいぶん強烈な言葉で、差別用語に引っかからないだろうか(笑)。
キャスト
ジャン=ピエール・レオ (ポール)
シャンタル・ゴヤ (マドレーヌ)
マルレーヌ・ジョベール (エリザベート
ミシェル・ドゥボール (ロベール)
カトリーヌ=イザベル・デュポール (カトリーヌ)
エヴァ=ブリット・ストランドベルイ (彼女、スウェーデン映画の中の女)
ビルイェル・マルムステーン (彼、スウェーデン映画の中の男)
イヴ・アフォンソ (自殺者)
ブリジット・バルドー (カフェの女)
アントワーヌ・ブルセイエ (カフェの男)
フランソワーズ・アルディ (役人の妻)
エルザ・ルロイ (19歳の少女)
シャンタル・ダルジェ (地下鉄の女)
メド・オンド (地下鉄の男)
ドミニク・ザルディ (雑誌を読む男)
アンリ・アタル

 

評価=★★ (☆4つが最高)