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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

ドラマ「離婚しようよ」(2023、全9話)を一気に見る。共同脚本・宮藤官九郎&大石静。超絶コメディ。

Netflix×TBS新ドラマ離婚しようよ」(2023、全9話)を一気に見た。脚本がとにかくすばらしく、ストーリーもることながら、セリフの面白さ、役者の演技に引き込まれた。

松坂桃李×仲里依紗が主演で有名人のW不倫による離婚をテーマにしたラブコメと聞くと、昨今のニュースで話題の一件と重なってあまりにもタイムリー?(笑)。ただ、ドラマの撮影は、愛媛の各都市で昨年(2022年)の5月に行われた。このドラマ「愛媛LOVE」のドラマでもある。

共同脚本を務めるのは宮藤官九郎大石静クドカン大石静の脚本と聞けば納得。面白くないはずはなく、令和のラブコメでは、ベスト3には入れたい。

好感度No.1女優・黒澤ゆいを演じる仲里依紗(なか・りいさ)が圧巻。こんなに美人女優だったっけと思わせるほどつやっぽく、エロい。

正統派美人女優の雰囲気が出ていて、少々大げさに言えば、令和の岩下志麻若尾文子と勝手に認定(劇中映画で女ヤクザを演じているシーンもある)。喜怒哀楽、表情が豊か。

夫で若手議員の東海林大志(しょうじたいし)の松坂桃李は、ダメ男ぶり全開。政治家の三代目で、先代の秘書からは、常に坊ちゃんと呼ばれるだけあって、誘惑に負け、脇が甘く女性にだらしがなく、不倫がスクープされるも、懲りないところが笑わせる。

 

夫の母親を演じる竹下景子は、2代目政治家の妻を演じているが、茶髪で、かつての良妻賢母のイメージはなく、ベテランの味わいが出ている。

また、仲里依紗の母親役は高島礼子で、言われなければわからないほどの元ヤンのチャキチャキぶり母を演じている。

離婚弁護士役の板谷由夏は、理詰めとビジネスに徹していてクール。大志を弁護するにあたって、相手から慰謝料を請求されないようにするために「不倫は継続していないでしょうね」と念を押すのだが…。

その後、離婚会見をすることになり、「称賛・反省・応援」の順で発言するよう大志に指南する。

板谷由夏と争うことになる大志側の弁護士・石原ヘンリーKの古田新太は学生時代に付き合っていた仲。40代後半の板谷由夏と還暦に近い古田新太が、回想シーンで、学生を演じているのは、いくらボカシを入れても無理があり、笑わせる。

芸能人の不倫問題が世間をにぎわすことが多いが、このドラマでは、どこまでが不倫かというので意見が分かれるところが面白い。

政治家一家の竹下景子は、息子・大志の嫁であるゆいが不倫している記事が出たが、大志の離婚は絶対に許さないという立場だが、ゆいの相手の男が不能と知ると「合体していないのだから不倫ではない」と言い張る(笑)。

即離婚したいゆいは「いやいやいや、合体以外はすべてのことをしていますから、不倫です」と真っ向から対立するのだ。「合体、合体って”釣りバカ日誌”じゃないんだから…」というのも笑わせる。

ベルリン映画祭でゆいが主演女優賞を受賞するが、その映画のタイトルが「妻が夫を捨てる時」というのも遊び半分で面白い。

・・・
三世議員の東海林大志(松坂桃李)と「お嫁さんにしたいNo.1女優」の黒澤ゆい(仲里依紗)は、結婚5年目の夫婦。世間ではおしどり夫婦として通っていたが、実は夫婦生活は危機を迎えていた。

それぞれの仕事や世間体のため、仲の良いふりを続けていた2人。しかし家で会話するのは、SNSの生配信の時ぐらい。普段顔を合わせることもほとんどない。

そんな冷めきった2人だったが、大志には実家からのプレッシャー(代々、政治家の家系)、ゆいにはスポンサー契約といった“別れたくても別れられない”事情があった。好感度のイメージで売っていたゆいが不倫離婚となれば多額の違約金が発生するからだ。

それでも厳しい離婚への道のりを、同じ目標に向かって歩み始めるのだったが…。

・・・
脚本の面白さ、セリフの面白さはさすがだが、出演者の個性的な面々が面白い。仲里依紗の映画やドラマは多くは見ていないが「離婚しようよ」は代表作になりそうだ。

【主な登場人物】
■東海林大志(松坂桃李):女性にだらしない、温室育ちの三世議員。ヘタレ男だが、再選の選挙で落選し、4年後、覚醒して再び議員を目指す。
■黒澤ゆい(仲里依紗):大志の妻。連ドラ「巫女(みこ)ちゃん」で大ブレイクした「お嫁さんにしたいNo.1女優」。生きているのか死んでいるのかわからない自称アーティストの不思議な謎の男に惹かれる。
■東海林峰子(竹下景子):大志の母。政治家の夫が亡くなり、大志を後継にし、応援する。
■印田薫(板谷由夏):敏腕弁護士(離婚専門)。大志を鍛えあげるアドバイスをする。
■想田豪(山本耕史):政党の幹事長。大志の地盤選挙区(愛媛五区)に対抗馬として出馬する。名前の想田(そうだ)に掛けて「ソーダ、選挙へGO」がキャッチフレーズ。
■石原ヘンリーK(古田新太):敏腕弁護士(離婚専門)で、大志の妻ゆい側を担当する。かつて学生時代に印田と恋人関係だった。
■加納恭二(錦戸亮):パチ(=パチンコ)アーティスト。黒澤ゆいと付き合うが、自ら不能と伝える。
■三俣桜子(織田梨沙):アナウンサー。大志の不倫相手。
■佐藤富恵(高島礼子):ゆいの母。「スナックとみい」を一人で経営。一度も結婚していないが、父親の違う子供を7人産んでいる。
■早乙女五郎(尾美としのり):大志の父の代から務めてきた秘書。

ドラマの面白さは脚本が80%か?(笑)。抱腹絶倒の中にもほろりとさせられるシーンもある。

 

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