「ブラック・クラブ」(英題:Black Crab、202)を見る。スウェーデンのアクション・スリラー映画で、内戦により荒廃した世界を舞台に、凍った海をスケートで横断して謎の容器を運ぶという極秘任務「ブラック・クラブ作戦」に従事する6人の兵士を描く。
監督はアダム・バーグ。出演は「ミレニアム ドラゴンタトゥーの女」のノオミ・ラパス、アリエッテ・オフェイム、ダール・サリム。
タイトルのクラブはナイトクラブなどのクラブではなく「カニ」のこと。氷上の暗闇の中でカニのように横歩きをして任務を遂行する作戦のこと。
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ある日、エド(ノオミ・ラパス)は娘のヴァ二ヤと車を運転中、トンネルの中でテロに遭遇する。エドは娘と車内で身を隠してなんとかテロリストの攻撃から逃れようとする。
それから時間が過ぎ、エドは軍の命令で突然ある小部隊に招集される。そこにはほかにも複数の男たちが呼ばれていた。その頃すでに戦争は激化しており、スウェーデンにとって勝利への望みは薄くなっていた。
そこでエドを含む6人による部隊は氷で覆われたスカンジナビアの大地をアイススケートで渡り、あるカプセルを軍事施設に届けるミッション、ブラック・クラブ作戦を遂行する。
これが成功すれば戦況が変わるということだった。エドは娘に会わせるという約束を提示され、これに参加することにする。
こうして長く厳しい冬が続く中、6人の兵士が凍てつく列島を越え、長引く戦争を終わらせる鍵となる「小包」を命がけで運ぶ秘密の任務に乗り出した。
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アイススケートで、任務遂行ということで、元スピードスケート選手の兵士キャロリン・エドたちが選ばれたが、極限の状態の中で、途中で犠牲者も現れるというのも現実的。
暗闇の中でスケートで進む姿は圧巻ではあった。氷の一部に凹凸があったが、そこには、死体がごろごろと埋まっている光景は壮絶。氷に吸い付けられてしまい、動けなくなってしまったり、薄い氷が解けて、海中に沈んでしまったりと、氷の恐怖も描かれている。
ノオミ・ラパスは、戦う女という役柄が多く、百発百中のスナイパーの様な腕前を持つパワフルな女性を演じることが多いようだ。
Netflixオリジナルで、相当製作コストをかけているようだが、敵陣には一体どんな危険が待ち受けるのかなど、全体的に説明不足で、やや消化不良。
【キャスト】
■キャロリン・エド(ノオミ・ラパス):戦争初期に離れ離れになった娘と再会するために、敵の背後を横断する「ブラック・クラブ作戦」に参加する。
■フォルスベリ大尉(アリエッテ・オフェイム):ブラック・クラブ作戦の実行部隊の指揮官。
■マリック(ダール・サリム):任務終了後、弟を探し、一緒にアンティークショップを開くのが夢。
■ニールンド中尉(ヤコブ・オフテブロ):エドの護衛として派遣され、作戦を共にする。
■カリミ下級伍長(Ardalan Esmaili):F28基地所属で、任務のために派遣されて来た。基地に結婚する予定の恋人がいる。
■ラード大佐(David Dencik):テッセナーイ基地の司令官。
■グランヴィック(Erik Enge):若い狙撃兵
■ヴァニヤ(Stella Marcimain Klintberg):エドの娘。
■ノルド将軍(スーザン・タスリミ):アーダー基地の総司令官。
■年老いた男(Peter Edding):立ち入り禁止の群島に住む男性。
■老女(Gunilla Abrahamsson):立ち入り禁止の群島に住む女性。
■警備隊長(イリル・ラティフィ)
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