「パワー・オブ・ザ・ドッグ」(2021)を見る。今年のアカデミー賞の最右翼とも言われる作品で、主演のベネディクト・カンバーバッチはバッチリ主演男優賞を獲りそうだ。「ピアノ・レッスン」で女性監督として初のカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したジェーン・カンピオン監督。
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1920年代のアメリカ・モンタナ州。周囲の人々に畏怖されている大牧場主のフィル(ベネディクト・カンバーバッチ)は、夫を亡くしたローズ(キルステン・ダンスト)とその息子ピーター(コディ・スミット=マクフィー)と出会う。
ローズに心を奪われるフィルだったが、弟のジョージ(ジェシー・プレモンス)が彼女と心を通わせるようになって結婚してしまう。
二人の結婚に納得できないフィルは弟夫婦に対して残忍な仕打ちを執拗に続けるが、ある事件を機に彼の胸中に変化が訪れる。
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細かなエピソードと伏線、それにサスペンスのような音楽など、古き良き映画といった印象。家の四角い窓などの中に映し出される人物の構図も面白い。
フィル(カンバーバッチ)は粗野で荒くれの印象だが、隠された秘密などが後半にかけて明かされていく。
ローズの息子ピーターとフィルの関係性なども、当時はタブー視されていたが、ピーターが実は…といったところも見どころ。
カンバーバッチは、ひげモジャのカウボーイが似合う。投げ縄、ロープのつくり方教えます、のようなシーンがあったり、湖でカンバーバッチが全身ヌードを見せている。
キルステン・ダンストは、スパイダーマンの恋人役などで知られるが、アル中の中年女が板についていた。
アカデミー賞レースの一角にある作品で、Netflixで配信中。
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