「ANNA/アナ」(原題:ANИA、2019)を見る。米仏合作のスパイ・アクション映画。監督は「レオン」のリュック・ベッソン、出演はロシアの178センチのスーパーモデル、サッシャ・ルスと「クイーン」のヘレン・ミレンなど。暗殺者という裏の顔を持つファッションモデルの女性の闘いを描く。
サッシャ・ルスは新星女優ということだが、天涯孤独な暗殺者をクールに演じ、そのアクションシーンも凄すぎる。
太い額縁メガネにウィッグで見た目でヘレン・ミレンと気付かなかったが、KGBの長官にまで上り詰める冷徹な女を演じている。
アナは「レオン」の20年後の姿か「ニキータ」のような凄腕の女殺し屋といった印象。モスクワ、パリ、ニューヨークを舞台にした見ごたえのあるスパイ・アクションだった。
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1980年代後半、ソビエト連邦。身寄りがなく、恋人のペーチャ(アレクサンドル・ペトロフ)と暮らすアナ(サッシャ・ルス)は長らくペーチャによる暴力的な生活に日々苦しめられていた。
しかし、自堕落な生活に終止符を打つべく海軍に志願するアナ。彼女の経歴に目を付けたKGBの職員アレクセイ(ルーク・エヴァンス)から「軍事訓練1年、現場勤務4年、その後は自由」とKGBに誘われ、渋々そのオファーを受けることにした。
1年間の過酷なトレーニングに耐えた後、アナは上官のオルガ(ヘレン・ミレン)からのテストに時間をオーバーさせながらも合格し、その後、最初の暗殺任務を遂行した。
これがヘレン・ミレン? 女ゲイリー・オールドマンにも見える!
アナは今では恋人でもあるアレクセイの「軍事訓練1年、現場勤務4年、その後は自由」という言葉を信じ、自らの感情を殺して任務のための暗殺を繰り返していたが、KGB長官ワシリエフ(エリック・ゴードン)から「KGBから解放される唯一の方法は死ぬことだ」と言われ、アレクセイの言葉が嘘だったと知るのだった。
それから5年の時が流れ、アナはパリでファッションモデルとして活動する傍ら、諜報活動や暗殺の任務を遂行していた。パリでは同性の恋人まで。
そんなある夜、任務中にアナがKGBのスパイであることがCIAに見抜かれ、拘束されてしまう。
CIAエージェントのレナード(キリアン・マーフィー)はアナに死ぬか二重スパイになるか迫り、アナは「1年間だけ働き、その後はハワイでの保護」を条件に取引を受け入れるのだが…。
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スパイ合戦という言葉があるが、この映画もCIA(アメリカ)とKGB(ソ連)の争いを描く。ソ連崩壊が1989年だったので、舞台背景が1985年〜1990年で、東西冷戦の最後の5年間の出来事ということになる。アナは子供の頃はチェスの天才として名を馳せる。KGB長官ともチェスの勝負で勝つことになる。
178センチ(53キロ)の長身で27歳のアナ(サッシャ・ルス)
アナは、KGBの職員アレクセイと恋人関係にあり、暗殺に従事しながら、CIAの二重スパイとして働くうちに、アナはレナードとも惹かれあうようになる。
ニューヨークで、アレクセイとレナードと3人が対面するシーンは大きな見せ場。KGBとCIAのグループがともに監視している中での待ち合わせで、KGBからは裏切り者として命を狙われ、一方で、脱出後に姿を消したことからCIAからも追われることになるアナの運命はいかにというスリリングな展開が待ち構えている。
KGBの長官に就任したオルガ(ヘレン・ミレン)に対してのアナのパソコンでのメッセージで終わるエンディングも決まっている。
素顔のサッシャ・ルス
主な登場人物:
アナ・ポリアトヴァ:サッシャ・ルス
オルガ:ヘレン・ミレン
アレクセイ・チェンコフ:ルーク・エヴァンス
レナード・ミラー:キリアン・マーフィー
モード:レラ・アボヴァ
ぺーチャ:アレクサンドル・ペトロフ
ヴラド:ニキータ・パヴレンコ
ニカ:アナ・クリッパ
ジミー:Aleksey Maslodudov
ワシリエフ:エリック・ゴードン
モサン:イヴァン・フラネク
サミー:ジャン=バティスト・ピュシュ
金髪のアナ:ナースチャ・ステン
レストランの標的:アラン・フィグラルツ
オレグ:アンドリュー・ハワード
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