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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ペイド・バック」(原題: The Debt、2010)を見る(日本は劇場未公開)。

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ペイド・バック」(原題: The Debt、2010)を見る(日本は劇場未公開)。監督は「恋におちたシェイクスピア」のジョン・マッデン。2007年のイスラエルの映画「ザ・デット 〜ナチスと女暗殺者〜」のリメイク

スパイサスペンス映画で、三度の飯より「スパイ映画」というguchさん向けの映画だった。

出演は「クイーン」のヘレン・ミレンアバター」のサム・ワーシントン「ミッシング 〜50年前の記憶〜」のジェシカ・チャステインキアラン・ハインズトム・ウィルキンソンマートン・チョーカシュイェスパー・クリステンセンなど。

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1966年、モサド工作員レイチェル(ジェシカ・チャステイン)、デヴィッド(サム・ワーシントン)、ステファン(マートン・チョーカシュ)の3人は、ナチスによる人体実験の罪で戦犯となっていた、

収容所ビルケナウ)の”殺人外科医”と呼ばれたディーター・フォーゲル(イェスパー・クリステンセン)を倒した英雄としてイスラエルに帰国する。

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1997年のテルアビブ。レイチェル(ヘレン・ミレン)とステファン(トム・ウィルキンソン)の娘サラ(ロミ・アブラフィア)が両親らの「偉業」を本として出版する。

一方、デヴィッド(キアラン・ハインズ)は何者かに呼び出されるが、そこにステファンの姿を見つけると、突然道路に飛び出し、ダンプに引かれて即死する。

レイチェルら3人には30年以上に渡り、隠して来た秘密があった。

1965年、レイチェルら3人はフォーゲルを捕らえて裁判を受けさせるために東ベルリンに潜入する。

計画通りにフォーゲルの拉致には成功するが、東ベルリンからの脱出に失敗したため、新たな脱出計画を決め、遂行するまでの間、3人はフォーゲルに食事をやり、生かし続けることになる。

その間にレイチェルとデヴィッドは互いに惹かれ合うが、任務を優先するデヴィッドが思い止まる。しかし精神的に不安定になっていたレイチェルははずみでステファンと関係を持ち、妊娠してしまう。

そんな3人を観察し続けていたフォーゲルは巧みにレイチェルとデヴィッドの気持ちを揺さぶる。フォーゲルの挑発に乗ってフォーゲルを殴りつけたデヴィッドをステファンが連れ出す。そして、フォーゲルは割れた焼き物の破片を使って縛られていた縄を切って脱出をはかり、格闘の末にレイチェルを倒すとそのまま逃走し、行方をくらます。

フォーゲルに逃げられた3人は、途方に暮れる。しかし、この事実を知るのが自分たち3人とフォーゲル本人だけであり、またフォーゲルがこの事実を誰かに話すことはありえないことから、ステファンは逃げ出そうとしたフォーゲルをレイチェルが射殺したことにしようと提案する。

レイチェルとデヴィッドはフォーゲルを逃がしたのは自分たちのミスであることから、ステファンの提案を受け入れる。

イスラエルへの帰国後、英雄となった3人だったが、レイチェルとデヴィッドは罪の意識に苛まれていたのだった。

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女工作員レイチェルを、25歳の時をジェシカ・チャステイン、時代を超えて30年後をヘレン・ミレンが演じている。

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東ベルリンに潜入するので、ドイツ語も自在にこなす。捕らえられたとはいえ、ナチスの”殺人外科医”の洞察力、いやらしさ、憎たらしさは天下一品で工作員たちを苦しませるところなどが見所。

東ベルリンから西側に脱出するなどは検閲や見張りの警察が厳しいが、列車が通過する、わずか10数秒の間に金網を切るなどでサスペンスフル。

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舞台の一つとして、ウクライナキエフも登場し、その点では興味が湧く。

30年間隠し通してきた事実を明らかにした手紙をある記者に託して物語は終わる。

ジェシカ・チャスティンは、テレビドラマでは2004年にデビュー。映画は2008年「Jolene」のタイトル・ロール映画デビュー。シアトル国際映画祭で最優秀主演女優賞を受賞した。

ペイド・バック」のあと「ツリー・オブ・ライフ」(2011)「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」(2011)「ゼロ・ダーク・サーティ」(2012)「女神の見えざる手」「2016)などで着実に演技派女優としての地位を確立している。偶然だが、先日見た「クリムゾン・ピーク」もチャスティンだった。

ヘレン・ミレンは「クイーン」(2006)でエリザベス女王を演じてアカデミー賞主演女優賞を獲得。「ペイド・バック」で主人公の諜報員を演じ、同じ年には「RED/レッド」(2010)に出演、その後のシリーズに出演している。「ヒッチコック」(2012)で、ヒッチコックの妻役などが印象に残る。

 

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