5日、6日の2日間にわたり放送された「逃亡者」(第1夜・第2夜)を見る。テレビ朝日開局60周年記念ドラマ。
「逃亡者」といえば、デヴィッド・ジャンセン主演で、日本では1964年~1967年に放送されて一世を風靡したドラマ。1993年にはハリソン・フォード(逃亡者)×トミー・リー・ジョーンズ(追跡者)のタッグで映画化され大ヒット。今回のドラマ化にあたっては、物語の舞台を現代の日本に移し再構築。スマホやGPSなどが登場する。
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都内の高級住宅街で、凄惨な殺人事件が発生した。殺害されたのは、大学病院勤務のエリート外科医・加倉井一樹(渡辺謙)の妻・陽子(夏川結衣)。
その夜、加倉井は陽子を連れ、大学時代の同期、宮島光彦(杉本哲太)や石森卓(村田雄浩)らと恩師・沢村八郎(山本學)のパーティーに出席したのだが、緊急オペの要請が入ったため、陽子は先に帰宅。
執刀を終えた加倉井が深夜、家に戻ったところ、1階で家政婦の女性が、そして2階の寝室で陽子がナイフで胸を刺されて絶命していたのだ…。 思いもよらぬ出来事にがく然とする加倉井は、現場から逃げる男を発見。
階段で格闘となり、頭部を殴打されて気絶してしまう。だが、警視庁捜査一課刑事・浅野和志(篠井英介)らは加倉井が2人を殺害して逃走を図った挙げ句、階段を踏み外して気を失ったものと断定する。
しかし、もみあった際、犯人の左腕が義手であることに気づいた加倉井は「義手の男を見つけてくれ」と訴えるものの、現場には侵入者の痕跡は何ひとつ残されておらず、結局、加倉井の主張はかき消され、逮捕されたのち、死刑判決が下されるのだった。
絶望の底に突き落とされたまま、加倉井は東京から名古屋の拘置所へ移送されることとなった。ところが、同じく移送バスに乗っていた爆弾テロ事件の首謀者・嶋岡正彦(天野慶久)の仲間らが、山中で護送車を襲撃。横転し炎上した車内から危機一髪、逃げ出した加倉井は決断を迫られた。ここに残るか、それとも――!?
陽子の顔が頭に浮かんだ次の瞬間、加倉井は、自らの潔白を証明するため真犯人を追う選択をし、逃亡者としての旅がはじまった。
まもなく、襲撃現場に結成されたばかりの特別広域捜査班が到着。班長・保坂正巳(豊川悦司)は、鴨井航(三浦翔平)、柏木弥生(原沙知絵)ら部下を震撼させるほどの強硬手段で嶋岡らテロ集団を制圧。
次は加倉井をターゲットに見据え、彼の行方を追いはじめる。 渓谷にかかる水管橋で保坂に追い詰められた加倉井は、なんと自ら渓谷に飛び降りて逃走。その後の追跡も及ばず、加倉井を見失ってしまう。
依然として行方がつかめない加倉井を追う保坂ら警視庁特別広域捜査班は焦りを隠せない。そのころ、加倉井は捜査の目をかいくぐって東京に舞い戻っていた。
すべては妻・陽子を殺害し、自らに人殺しの汚名をきせた義手の男を捕まえるため――。
古着店で衣服を調達し、寂れた簡易旅館に当座の宿を取った加倉井は恩師・沢村八郎(山本學)に電話をかけて助けを求めるが、沢村は加倉井の無実を信じていなかった。 やむなく大学時代からの親友・宮島を頼った加倉井は、彼から金を貸してもらい、中古のノートパソコンを入手。
“東日本大学病院”に義肢を製作する工房があることを突き止める。義手の男を探すため、加倉井は清掃業者になりすまし、東日本大学病院に潜入するが…!? ・・・
直接、手を下したのは左腕が義手の男だったが、陰で操っていたのは、意外に近い人物だったという意表をついた真実。警察の怠慢、仕掛けられた罠、型破りの捜査班長などスリリングではあった。
追いかける特別広域捜査班・班長(豊川悦司)の「(犯人の生死など)俺の知ったことか」は強烈。妻殺しの汚名は晴れたが、住居侵入罪、盗難などの罪で手錠をかけられ護送される加倉井。班長が、加倉井の手錠を外し「部下たちには黙っていてくれ」というと、加倉井は・・・。
「俺の知ったことか」
羽鳥慎一モーニングショーで「逃亡者」のニュースを伝える場面があるが、いきなり登場するので、チャンネルを変えてたまたま見た視聴者は、事件が実際に起こったと勘違いするかもしれない。
いまはハリウッドスターとなった渡辺謙が、還暦(2020年10月21日で61歳)をものともせず、ハードなアクションに挑んでいて、渡辺謙ありきのドラマだった。
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「俺の知ったことか」