「ドラキュラ」(原題:Bram Stoker's Dracula、1992)を見る(Netflix)。原作はブラム・ストーカーの古典的怪奇小説「吸血鬼ドラキュラ」。監督は「ゴッドファーザー」シリーズのフランシス・フォード・コッポラ。
出演は「裏切りのサーカス」のゲイリー・オールドマン、「若草物語」のウィノナ・ライダー、「マトリックス」「スピード」のキアヌ・リーブス、「ハンニバル」のアンソニー・ホプキンス。
ゲイリー・オールドマンの演じるドラキュラ伯爵と、ウィノナ・ライダーの演じるミナのロマンスを中心としながら原作を忠実に映像化したといわれる。
アンソニー・ホプキンスは司祭役とヴァン・ヘルシング役、ライダーはエリザベータ役とミナ役、とそれぞれ二役を演じている。ドラキュラの娘役でモニカ・ベルッチも出演。
1993年の第65回アカデミー賞で、衣裳デザイン賞(石岡瑛子)、メイクアップ賞、 音響効果編集賞受賞。美術賞ノミネート。
・・・
(ストーリー)
1462年。ルーマニア・トランシルヴァニアの領主ドラキュラ伯爵(ゲイリー・オールドマン)は、トルコ軍との戦争に出征して勝利するが、戦死したというニセ情報を流され、愛する妻エリザベータ(ウィノナ・ライダー)は自殺してしまう。自殺した魂は救われないと司祭から告げられた伯爵は神を呪い、血を糧に生きる吸血鬼と化す。
1897年。英国の弁護士ジョナサン・ハーカー(キアヌ・リーブス)は、ルーマニアのドラキュラ伯爵(ゲイリー・オールドマン)から英国の不動産の購入手続きを依頼される。ジョナサンが彼の居城へ赴くと、伯爵は白髪の老人だが、ジョナサンの血を吸って若返った。そして伯爵はロンドンへ渡る。
その後、ジョナサンの婚約者ミナの友人であるルーシー・ウェステンラ(サディ・フロスト)が夢遊病にかかり、次第に衰弱していく。ルーシーの友人たちは彼女の病状を心配し、ジャックの恩師ヴァン・ヘルシング教授(アンソニー・ホプキンス)に相談。
ヘルシング教授がルーシーを診察すると、彼女の病気が吸血鬼の仕業であることに気付いた。ヘルシング教授たちは治療に当たるが、ルーシーは吸血鬼と化し、教授たちはルーシーを殺してしまう。
一方、ルーマニアの伯爵の城から脱出したジョナサンが英国に戻ってくる。そして、ドラキュラ伯爵がミナを奪おうとしていることを知り、ヘルシング教授たちともに伯爵に戦いを挑む。
ジョナサンたちは伯爵の屋敷に乗り込むと、伯爵が持ち込んだトランシルヴァニアの土に聖水をかける。伯爵は、トランシルヴァニアの土に埋もれて眠る。屋敷に戻れなくなった伯爵は、ミナを奪って故郷へ逃げ去る。
ジョナサンと教授たちは伯爵を先回りし、彼の居城で待ち受ける。決戦の末、ジョナサンは伯爵の胸に杭を突き刺した。
伯爵は城内に逃れ、魔力によって魅了されているミナも後を追う。胸に杭を打ち込まれて瀕死の伯爵にミナが愛を告げると、伯爵は呪いが解けて人間の姿に戻る。ミナが伯爵にとどめを刺すと、彼女も伯爵の呪縛から解放されるのだった。
・・・
先日の「ホラー映画」投票で、「四丁目」ギドラ伯爵はホラー映画史上屈指の名作といわれる「吸血鬼ドラキュラ」は別格として満点(10点)を献上していたので、とりあえず同じ原作の「ドラキュラ」(1992)をみた。クリストファー・リー、ピーター・カッシングという吸血鬼2大俳優による黄金コンビの名作に進路は向かっている(笑)。
「ドラキュラ」では、赤く染まった色が鮮烈で、血の臭いが伝わりそうだ。首がポンポン斬られて飛ぶのでスプラッター的要素もある。また、ネズミが大量に飛び出てくるシーンもあって「ウィラード」か「レイダース」並みの不気味さで、好みは別れるところ。19世紀後半のロンドンなどの街のセットや、城などもみどころ。また、映画が初めて登場した時代で、”動く写真”に驚く姿や、映画の上映風景も見られる。