「やむなきこと」(原題:(独)Wir können nicht anders,(英)Christmas Crossfire, 2020,Netflix)を見る。監督は「ビビ&ティナ~魔法におまかせ!」などのデトレフ・ブック。”巻き込まれ型”サスペンスだが、巨匠ヒッチとは比べられない凡作。
殺し屋軍団の内輪もめに偶然巻き込まれた男女が、殺し屋から追われるバイオレンス・ダーク・コメディ。原題のドイツ語は「どうすることもできない」の意味だが、邦題もそのまま「やむなきこと」としているがますます意味不明。
(ストーリー)
バーで意気投合し付き合う事になったサムという男(コスティア・ウルマン)とエッダという女(アリ・ノイマン)が、サムの車(キャンピングカーのようなワゴン)で旅に出る。すると、山中で「助けて」という人の声がするので、サムが近くに行ってみると、1人の男を銃で射殺しようとする殺し屋一味がいた。
サムは「やめたほうがいい」と諭したが、殺し屋たちは、サムをも撃つしぐさを見せたので、その場から逃げるが、男たちは執拗にサムを追いかける
エッダは、生まれ育った、いまにもさびれそうな村に嫌気がさして、5年前に家を飛び出していたが、父親の誕生日とクリスマス・パーティに参加するために5年ぶりに村に向かっている途中だった。
殺し屋軍団から逃げ出したサムは、エッダを追って、エッダの実家にたどり着いたが、エッダは到着しておらず、しかも軍団の何人かがいたので、また逃げ出すことに。
一方、エッダは、ひとり山中の道を歩いていると、パトカーを見つけ助けを求めるが、その警官は、エッダの知り合いで、身の上話をしたり、エッダに迫ってきたので、もみ合いになり、銃が暴発して、警官は死んでしまう。
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監督がクエンティン・タランティーノだったら、バイオレンスやストーリーもわかりやすかったと思うが、ストーリーが散漫であちこちにとび、まとまりがない。登場人物もややこしい。ただ、都会と閑散とした廃墟のような村との対比は、東西を問わずあることを示しているのは見どころ。単純なことを小難しく複雑にするのが”ドイツ流”か(笑)。
おすすめ度:20%(必見=100%中)
見る前に「見る必要はなし」という警報を見過ごしたので、見てしまったのは「やむなきこと」。