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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」(2017)を見た。

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映画「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」(2017)を見た。ジャンルは青春・恋愛エンターテインメントムービー。コラムニストとしても活躍する人気漫画家・渋谷直角のコミックの実写化。絶対に覚えられないタイトル。

監督は「モテキ」「SCOOP!」などの大根仁監督。主演は妻夫木聡水原希子のW主演。脇役陣が安藤サクラ天海祐希リリー・フランキーと豪華。それぞれが、ぶっ飛び演技でそれだけでも見る価値がある。水原希子が魔性の女を演じ”エロ”可愛さがあるが、かなり自己中で面倒くさい女だった(笑)。

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【あらすじ】 奥田民生を崇拝する男・コーロキ(妻夫木聡)はおしゃれライフスタイル雑誌編集部に異動になるが、あまりにも違う世界に四苦八苦する毎日。そんなコーロキは仕事で出会った超美人のファッションブランドのプレスである天海あかり(水原希子)に一目惚れしてしまう。

あかりに釣り合う男になろうと、編集長(松尾スズキ)に支えられながらも仕事をがんばり、嫌われないようにデートをするが、あかりの自由奔放な性格と言動にコーロキは身も心もボロボロに。そんな中、コーロキは編集部の先輩である吉住(新井浩文)にあかりとつき合っていることを報告するが、吉住もまたあかりとつき合っていることを知る…。

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同じ雑誌「マレ(Malet)」編集部に属する3人の男が、一人のファッションモデルに、自分だけが本命と思っていたが、実は全員が振り回されていただけという姿をコミカルに描いている。ファッションモデルの女・あかり(水原希子)に言わせれば、「(それぞれ)オレ好みの女を演じていただけ」としたたか。

リリー・フランキー演じるフリーのライターは、自分の書いた原稿が雑誌向きでないと断られると、ネットで編集部のスタッフをこき下ろし、炎上騒ぎを起こす。両手をグーの形を作って相手に差し出し「よろしく」という原監督(巨人軍)のモノマネをしたり「大丈夫だァ~」と志村けんのモノマネをする”やばい”ライターだ。

もっと、ぶっ飛んでいるのが安藤サクラの演じる猫命の三上という作家。締切を守らない、時々素っ頓狂な声を出す、飼い猫の一匹が見つからないと原稿そっちのけで、探し回る。

「LINE」の怖さも描かれる。他人がログインして、やりとりがすべて筒抜けになっていた、のだった。

3年後が描かれる。コーロキ(妻夫木聡)は売れっ子のフリー編集者「案野丈」として成功していた。かつて関わっていた雑誌「アレ」は廃刊になり雑誌社はなくなっていた。ふと「マレ」編集部に異動してきたばかりのころの蕎麦屋に入る。そばを食べていると向かいの席に自分の「岡田民生になりたい」と思っていた当時の自分の幻影がいる。街中を見ると、あの天海あかり(水原希子)が、かつて編集長との会話の中で話のタネになったことがあるセルジュ・ゲンスブール(フランスの歌手で俳優・監督)に似た男と腕を組んで歩いていた。あかりが、コーロキに気づきウインクをするのだが・・・。

 お気楽コメディとしては”拾い物”の面白さはあった。男が妄想する理想のオンナ像を描いているように見せて、そうは問屋が卸さない、と肩透かしを食らうような映画か。