「あのこは貴族」（2021）を見る。
山内マリコの小説を原作にしたドラマ。結婚こそ幸福と考えて相手探しに奔走する女性と大学を中退して怠惰に生きる女性の人生が交錯し、人生を見つめなおすストーリー。
メガホンを取るのは「グッド・ストライプス」などの岨手由貴子。出演は「二重生活」「さよならくちびる」などの門脇麦、「ノルウェイの森」「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」などの水原希子、「横道世之介」「カツベン！」の高良健吾など。
都会（高級住宅地・松濤）に生まれ、結婚こそが幸せという価値観を抱く20代後半の榛原華子(門脇麦)は、結婚を意識していた恋人に振られてしまう。
名門女子校時代の同級生たちの結婚や出産を知って焦る彼女は相手探しに奔走し、良家出身で容姿端麗な弁護士・青木（高良健吾）との結婚が決まる。
一方の時岡美紀(水原希子)は富山から上京して慶應大学に進むものの中退、働いていてもやりがいを感じられず、恋人もおらず、東京で暮らす理由を見いだせずにいた。全く異なる生き方をしていた2人の人生が、思わぬ形で交わっていく。
・・・
淡々と始まり淡々と終わる映画（笑）。
渋谷・松濤（しょうとう）といえば泣く子も黙る東京の屈指の居住地域。そこでお嬢様・箱入り娘として育った華子(門脇麦)は、見合い相手の弁護士・青木（高良健吾）が、共に映画好きなどで共通点もあり、即婚約、結婚。相手の家が政治家一家で、政治家の妻はこうあるべき…の様な堅苦しさを覚える一族。
笑えるのは政治家一家は、男が生まれると太郎、一郎…などが多いという（笑）。選挙で名前を覚えやすいからか。
両家の顔合わせの時に、政治家の一族の祖父が、「華子さんのことは調べさせてもらいました」などというのだ。興信所を使って調査したらしい。そのことを華子が青木に問うと、「普通じゃない？」とそっけない。青木が親の地盤を引き継いで出馬が決まるなど、そんなこんなで、離婚。
美紀(水原希子)は学生時代以降、しばらく青木と付き合っていたことがあり、元カレ。華子は、結婚当初、青木についてあまり知らなかったので、美紀に「青木さんてどんな人だった」と聞いていた間柄。
美紀は、華子の友人と起業するといい、華子も人生を見つめなおすようになる。
階級とか（国有銀行総裁とか。笑）上級国民とか、一部のセレブでは、一般庶民を見下すような風潮があるようだ。そういった”華麗なる”一族は、結婚も、家柄、打算がつきまとうらしい。
姑から「華子さんは英語のほうは？」と聞かれ、華子は「学生時代にアメリカに短期留学していました」と応える。姑は「じゃあ話せるのね」というと、華子は、謙遜して「少しだけ」というと、「少し？」と咎めるように言い、「もっと勉強しなくちゃあね」というのだ（笑）。
映画にもう少しメリハリがあるとおもしろいが、単調だった。
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